今年度のバングラデシュにおけるSGRA事業の計画に則り、第3回作業部会(WG)の開催ならびにクルナにおけるライフサポートセミナーの視察を目的として6月25~7月2日、ダッカとクルナを訪問した。
第3回目を迎える今回の作業部会は、今年度新たに設置をした地域作業部会(RWG)メンバーを入れての拡大作業部会となった。同会では、今年度の活動の中心である政府やNGOによる縫製や溶接等の職業訓練への橋渡し(ブリッジング)にかかる具体的なスケジュールならびにWGメンバー・RWGメンバーそれぞれの役割についても論議・確認した。
クルナでのライフサポートセミナーはWG主導のもと、クルナのインフォーマルセクター労働者30人に対して開催された。作業委員による開会挨拶の後、JILAF・齋藤GLは、SGRA事業の主旨・目的などを説明したうえで、インフォーマルセクター労働者の生活改善・底上げに向けたネットワークづくりの重要性等を概説した。続いて、ムルシェド・クルナ市医務官より、バングラデシュ国民の基本的人権、インフォーマルセクター労働者が享受可能なプライマリー・ヘルス・ケア(健康教育全般:母子保健、HIV/AIDSを含む感染症予防、蚊・下痢・火傷等への対応、必須医薬品の確保など)の重要性を説く講義があり、参加者からは、「この季節、スラムでは蛇が頻繁に住居内に侵入してくるため、蛇に噛まれてしまった時の対応を教示して欲しい」などの質問があった。最後に、ドゥルジョイ(マイクロクレジットの組織)・カザル氏より、「協同組合の設立方法・機能・利点」と題する講義があり、2014年度以降のSGRA協同組合/ショップ設立への期待が多く寄せられた。セミナー最後には、各参加者にネットワークカードが渡された。
既述のライフサポートセミナーは、クルナだけではなく、ボグラ・チッタゴンでも開催され、合計で90人のインフォーマルセクター労働者が生活の改善に資する情報を得た。今後、同インフォーマルセクター労働者(ネットワークメンバー)は、政府等による職業訓練を受ける予定である。
月日 | 内容 | |
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06月25日 | 水 | 第3回作業部会 |
06月26日 | 木 | ライフサポートセミナー(クルナ) |