2007年 エクアドルの労働事情

2007年2月7日 講演録

エクアドル自由労働組合総同盟(CEOSL)
マガリ テノリオ バレンシア

広報担当兼CEOSL規律担当書記

 

 エクアドルの経済は2000年に危機的状況を迎えた。国家予算の50%を債務の返済に充てなければならない状況のため、教育、健康、医療などの予算が削られ、サービスの質が低下した。富は偏在し、貧困、極貧状態の人口が増加、収入は最低限の生活を満たすことも出来ない状態である。
 多くの人々が移民として国外に流失している。こうした状況は今でも変わらず、特に女性の場合はスペイン、イタリアに出稼ぎに行く傾向が強くなっている。2000年の統計では、不完全雇用状態の労働者が60.8%、失業率は7.3%であった。インフォーマル・セクターには女性が多く携わっている。
 CEOSLは社会的、政治的な環境の変化によって、構造的な変革を迫られた。組織構造は全国執行会議、全国執行委員会、地方組織という形になった。そして労働運動を強化するため、地方分権化を図った。地方は地方執行委員会、地方大会、地方審議会、そしてワークチームといった構造にした。
 組織化の戦略は、まず正規雇用のフォーマル・セクターの組織化を優先している。その分野は繊維、建設業、ホテル・観光業、そして公共部門の組織や団体、つまり金属、農業、商業関係のセクター、銀行・金融、鉱山、教育・文化などである。インフォーマル・セクターとしては先住民の人々、農民、零細手工業従事者、小規模商店の人たちがいる。
 私のベースとなる組織はPACIFICTELという電話会社の労働組合で、全体の従業員は4,000人、組合員は2,300人である。獲得した条件の中には、労働法の改正、労働形態のフレックス化・多様化といったものがある。また、大きな成果には、加盟する労働者が最低賃金以上の給料をもらうことが出来ることになったということがある。この企業の最低の賃金は350ドル、最高で3,000ドルとなっている。これらの条件の達成は、従来の暴力的な行為をやめ、対話と協調を重視する戦術への転換によって実現したものである。