2005年 ベトナムの労働事情

2005年10月26日 講演録

ベトナム労働総同盟(VGCL)
グエン バン フン

 

 VGCL、ベトナムのナショナルセンターの現在の組合数は、約524万人です。私は、フード省労働連盟の会長をしています。
 このフード省の組合員数は、約5万3,000人(92%)。組織の内容は、地方、行政単位各レベル合わせて合計12の地方組合があり、地方産別として7つ、そして単組は1,208団体があります。
現在、ベトナムにおいては、ドイモイと呼ばれる改革開放の路線、政策が進められていますが、労働問題について、若干の困難に直面しています。
 労働法について、従来の既存の労働者のほかに外国企業で働く労働者が増え、このフード省については、現在、40の外国企業が投資し、うち30は韓国企業です。昨今、この労使関係にさまざまな問題が生じております。特に外資系の企業との間に労使関係問題が発生しています。
 ストライキは毎年平均5、6件発生しており、いずれも外資系企業で、そのストライキ発生の背景にはいくつかの要因が含まれています。その一つ投資される国とベトナムにおけるベトナムの習俗、慣習の違いをお互いに理解しあっていないこと。二つは、一部の外資系企業においてベトナムの労働基準法を遜守されない企業も実在している問題。本来ベトナムではストライキを決行する場合、手続きをとり整然とおこないます。しかし、昨今、発生しているストライキは自然発生的に労働者が起こしたものです。そのような状況に対して、組合としてストライキを指導した労働者と直接意見交換の場を設定、意見をまとめ雇用主と交渉し、和解を求め、なるべく早急に労働者が生産現場に復帰するよう呼びかけています。
 また、労働契約について、強い関心をもっています。
 ベトナム労働法によると1年以上、労働した場合は企業と労働契約を締結することを法律で義務付けています。フード省では、私営、外資企業で、労働契約を締結している率は64%です。残りの36%は口約束か、きちんと労働契約を交わさないで雇用しているというケースと考えています。そうした場合に、労働者は失業保険、医療保険など労働保険への加入権利が発生しない不利が生じます。労働組合はそうした、労働者へ早急に正式な労働契約を締結することの促進活動を積極的に取り組む考えです。
 労働組合の組織化について、法律では、会社設立6ヶ月後、労働組合を結成しなければならないとなっています。現実は、2~3年経過しても労働組合を結成しない企業もースが目にあまります。このような状況に対して、フード省労働組合として、ターゲートしぼり私営・外資企業における組合作りを進めていく、組織率を高める重要な課題の一つとなっています。

ベトナム労働総同盟(VGCL)
チャン テイ フウン

 

 ベトナム全国64の省と中央直轄都市の一つであるバリア・ヴンタウ省の労働連盟の会長です。このバリア・ダウン省は全国的に見て重要な経済地域の一つです。主要産業は石油開発を中心に水産、電気、化学、建設など、さまざまな産業が発展しています。
 省の人口は90万人、うち40万人が労働人口、40万人のうち17万人が給料生活者。全国レベルでいう経済成長率は平均7.5%ですがバリア・ダウタウについては、12.8%です。組合数は郡レベル8、地方産別12、単組1,020。組合員総数5万4,000人です。労働組合として、常に地方政府とタイアップし生産性を高めるさまざまな政策に参画しています。
 労働者の男女比率は、50:50の割合ですが男性労働者は主に石油開発や化学、建設を中心とする産業に従事、女性は縫製、水産物加工、サービス業などに多く従事しています。労働関係の問題について、賃金は職種、業種に応じて、異なりますが、外国資本が入っている石油関連、電機、サービス業などは比較的賃金が高い状況です。平均的に1人1ヶ月300から500ドルの賃金になりますが、そのような産業は相当な知識、経験は必要になります。
 昨今、このさまざまな経済セクターが参加を許されており、全般的に生活レベルは向上されているものの、私営企業については、賃金が50から60ドルという低賃金におかれている労働者も多数います。その労働者は生活不安定と同時に労働法、労働関係法の中でそれを遜守されない企業もたくさんあります。

労働組合の対応

 労働者に対して、労働各法、また、政策について理解できる、情報活動を促進します。また、労働組合の加盟促進を積極的に取り組みます。