2012年 ラオスの労働事情

2012年6月29日 講演録

ラオス労働組連盟(LFTU)
アティラス オウドゥムデ
Mr. Athilath Oudomdeth

ラオス労働組合連盟(LFTU) 労働保護局次長

 

1.当該国の労働情勢(全般)

 ラオス人民民主共和国は1986年以降、国内外の輸出入活動に対する国内および外国投資に門戸を開放している。この政策の実施により、労働者数が着実に増加している。労働力には16~60歳までの者が含まれる(ラオス労働法では、14歳未満の者を労働力とすることはできない)。総人口590万人のうち、総労働人口は約380万人である。現在の最低賃金は月あたり62万6000キープ(約80ドル)である。
 2011年のデータによると、工場は1万8484ヵ所あり、労働者数は48万5632人、うち女性は25万554人。農業の労働人口は75%、工業部門は8%、サービス部門および公務員は15%、その他が2%である。

 

2.労働組合が現在直面している課題

ラオスの労働組合は次の問題を抱えている。

  1. 自らの権利や利益に関する法令についての労働者の知識の欠如
  2. 職場における団体交渉協約および個人契約の欠如
  3. 雇用主は、『労働法』や『労働組合法』に関心を払っていない、あるいは実施していない。工場に労働組合主義者が不足しており、労働組合を組織するのが困難であること
  4. 出稼ぎ労働者の移動があること
  5. 労働組合の活動の予算が限られていること

3.その課題解決に向け、どのように取り組もうとしているのか

  1. 労働組合員数を増加させること
  2. 宣伝活動を行ない、関係法令を従業員に周知すること
  3. 工場の規則を『労働法』と『労働組合法』およびその他の労働関係の法的文書に関連付けて改善すること
  4. 従業員が労働を開始する前に個人契約を締結するよう奨励すること
  5. 雇用主が団体交渉協約の目的について理解を深め、『労働法』や『労働組合法』および労働関係の政令の実施について理解すること
  6. 草の根労働組合のために、労働争議調停に関する訓練を定着化すること
  7. 協議や体験の分かち合いのための年次会合を実施すること
 

4.あなたのナショナルセンターと政府との関係について説明してください

 ラオス労働組合連盟(LFTU)は、党の指導の下にあるラオス人民民主主義政治体制内の大規模な大衆組織である。LFTUは、その組合員、労働者および他のすべての勤労人民を代表するとともに、その公正な利益を守る。
 政府は、労働者が自らの生産計画を遂行するのを指導・助言し、その意欲を起こさせる目的で各労働単位が自らの労働組合連盟を創設するのを支援し、奨励する政策を掲げている。
 政府は、LFTUについて外国との協力を推進している。

 

5.あなたの国の多国籍企業の進出状況について、また多国籍企業における労使紛争があればその内容についてお知らせください

ラオスでの労働争議は、雇用主が身元を保証せず、労働者を解雇することから生じる。
 労働争議解決には、次の4つのレベルがある。

  1. 職場における草の根。労働組合、労働者および雇用主が関係。
  2. 労働社会福祉省。同省職員、労働者および雇用主が関係。
  3. 三者間。労働社会福祉省、LFTUおよびラオス全国商工会が関係。
  4. 裁判所