2008年 スリランカの労働事情

2008年10月21日 講演録

セイロン労働者会議(CWC)/スリランカ
モハン・マルサムス(Mr. Mohan Maruthamuthu)

教職員組合地域代表補佐

 

労働運動

 スリランカの組織率は約20%で、南アジア地域としては平均的である。プランテーション部門の組織率は87%と高い。金融部門も高い組織率である。プランテーションと金融部門を除くと組合運動は全般的に停滞している。結果として、団体交渉は限られ、産業別交渉はプランテーション部門のセイロン労働者会議(CWC)に限定されている。一般的に組合は政党と緊密な関係を持っている。組合が支援する政党が政権与党になるかどうかによって組合員も左右される。

労働運動の課題

 組織拡大、労働法改正、団体交渉の推進、インフォーマル部門の労働者および出稼ぎ労働者を含む社会保障制度の導入、政策における政府との対立をどう克服するか、高い生活費と急速に進むインフレとの闘い(物価上昇に見合う賃上げ要求)、男女平等意識の醸成、政党と組合の分離、労働運動の統一が労働運動の課題としてあげられる。2007年の物価は17.5%を記録したが経済成長は6.8%であった。

セイロン労働者会議(CWC)

 CWCは労働組合であると同時に政党でもある。かなりの票田を持ち、それに相応して8人の組合員が国会議員に選出されている。したがって、いずれの政府もCWCに閣僚や副大臣の就任を要請している。現在、閣僚1人と副大臣7人が就任している。

多国籍企業

 日本の自動車産業、欧州の自動車産業、清涼飲料水産業、KFC、マクドナルド、ピザハットなどのファーストフード小売店、エレクトロニクスなど多国籍企業はフランチャイズを通じて事業展開している。一般に、多国籍企業の雇用条件は団体交渉か特定の法規制によって決定されている。