2007年 スリランカの労働事情

2007年5月16日 講演録

セイロン労働者会議(CWC)
カルピア シャンムガナーダン

セイロン労働者会議(CWC)/中央州地域代表

 

 セイロン労働者会議(CWC)は設立以来70年を誇る組織で長い歴史を持っている。セイロンに於ける労働組合は、同時に政党でもあり、会長・書記長を初め、7つの議席を確保している。会長は国会議員であり、現在閣僚も務めていて労働者住宅の改善などに力を発揮してきた。
 CWCは主に農園部門の労働者を代表しており、労働者の多くは、1818年にヨーロッパの農園主によって、南インドから連れてこられた人達を起源としている。厳しい労働条件、劣悪な生活環境の中で闘ってきたのであり、インド系の人達は、1948年にようやく市民権・選挙権が与えられた。CWCが結成された後、1967年に初めての団体協約が締結されて、初めてチェックオフシステムが導入された。その後団体協約は92年、94年、96年、98年、2002年、2004年、2006年と締結されてきた。賃金に関する協約は2年に1度の交渉を経て決定、その他の労働条件については3年に1度の交渉を経て決定される。
 スリランカの茶の農園は、その農園が位置する高度によって分かれ、低地、中度の高地、そして高地の3区分になっている。茶農園は労働集約型の産業で、約60万人が雇用されている。CWCの設立者の名前を冠したトンダマン記念財団があり、特に女性と若者をトレジャラーサラティーと呼ばれるシステムを通じて主流化させる努力を行っている。このシステムは、10人の組合員が集まって組織を作り、それぞれが例えば20ルピーづつ拠出して、まず村の中の銀行に預金する。それを元手にして自らが起業する際、それを資金としてローンを組むことが出来る制度である。この他、特に情報技術に特化したE-Kioskというものを農園内にそれぞれ設立しており、その数は現在454カ所になっている.
 CWCの現在の目標は、男女の平等を図るべく、かつ組織化を図ること、そして女性労働者に対するエンパワーメントを合法的な政策を採ることによって、また団体協約を結ぶことにより実現しようとしている。CWCの加盟組合員は、本部と8つの地方事務所、そしてさらにその下部組織である48の地区事務所を通じて、各種のサービスを受けている。これらの事務所には給与の支払いを受けている専従のスタッフが勤務している。そして、コミュニティー開発の前線においては、CWCは、その地域に住んでいる労働者とその家族のために、住宅、衛生関係、健康面、そして教育面でのサービス提供、予防接種、飲料水の提供といった活動によって貢献している。
 最近CWCには、大きな企業部門の人達も加盟している。これらの中には教師、店員、さらにはさまざまな企業に働いている人達が含まれている。