2004年 シエラレオネの労働事情

2004年6月16日 講演録

シエラレオネ労働会議(SLLC)
マックス コロンボ コンテ

シエラレオネ労働会議 教育局長

 

 シエラレオネ労働会議(SLLC)は、日本で比較できる組織というと、連合だと思います。シエラレオネ労働会議(SLLC)は、西アフリカ小地域の中でも最も古い労働組合組織の1つです。その理由の1つとして、歴史的に英国の支配を受けていたことがあります。
 シエラレオネの労働組合の歴史は、19世紀初頭にさかのぼります。1994年に、それまで多くの小グループに分裂していた組織が統合して、SLLCとして1つにまとまりました。
 シエラレオネには、日本で言えば産業別組織に当たる組織が20組織あります。SLLCはその上部組織として、まず労働組合運動の拡大を喚起していくのが目的の1つです。SLLCを構成している組織に対し、すべての労働者の組織化を図るための支援を行っています。また、労働者の生活水準を高めるために労働者の社会的、経済的な利益の拡大を目指しています。
 このような目的を達成するため、SLLCは教育部を設けています。この教育部を中心に組合員の研修教育活動を行っています。
 この教育活動担当者としての私の日々の活動ですが、加盟組合の教育上のニーズに対してガイドラインを準備するのが1つです。さらに、すべてのセミナーやワークショップ、研修会、それに関連するプログラムの準備、実施、そして後の評価です。
 今回、JILAFのプログラムにより、このように日本に来て、このようなプログラムに参加してSLLCの活動を紹介し主張するのも私の活動の1つです。
 そしてまた、組織内のいろいろな機構がうまく機能しているかどうかをチェックするのも私の仕事です。
 日本は60年前、戦争という最悪の状況を経て今日の状況に至っていますが、シエラレオネは今まさに戦争を終え、そこから立ち上がろうとしている状況です。戦争で国土が破壊されました。一例を申し上げると、電力が1週間に24時間しか供給されないという状況です。通信の場合は、すべてのところでインターネットが使える状況にはありません。SLLCの場合も、すべての職員がパソコンを持っているわけではなく、海外からのEメールや、通信はすべて私のデスクに集まってきます。私は今日本にいますが、日本にいても、やはりEメールを通じて国の情報を受け取っています。私が留守中でもSLLCではさまざまなワークショップ、研修会が進行中ですが、それらに関する情報が私のところにEメールを通じて入ってきます。ですから、日本にいても、国で行われているさまざまなプログラムが効果的に行われるように調整を図っています。日本に来ていても、国にいて仕事をしているのと同じ状況です。
 私の活動のもう1つは、さまざまな研修、教育プログラムのための資料をつくることです。また、加盟組織が何らかの教育プログラムを実施する時にアドバイスを与えるなど、プログラムの実行の手伝いをしています。
 シエラレオネの識字率は20%以下です。したがって、組合員の非識字率は90%で、9割もの組合員が読み書きができないという状況にあります。組合員を対象とした識字率向上のためのプログラムを組織することも私の仕事です。
 国連の調査の結果によると、シエラレオネは識字率で世界174カ国のうち最悪の174番目という結果が出ています。教育が人材、能力開発においていかに重要であるかは、申し上げるまでもありません。