2007年 セネガルの労働事情

2007年11月14日 講演録

セネガル全国労働組合連盟(CNTS)
Aliou Diouf

 

 CNTSについては、事前に届けた資料に詳しいので割愛し、主に私の労働組合が属している水産業及び水産加工業で起こっていることについて述べるが、わが国のナショナルセンターについて要約すると、労働組合の多数主義は1963年既に確立されており、その数が激増したのが1990年代で、現在は18のナショナルセンターがある。
 最大はCNTS、そしてCSA、UNSASと続いている。CSAは独立労働組合同盟、UNSASはセネガル独立労働組合連合であるが、CNTSがほとんどの民間分野の労働者を組織しているだけに、最も代表的ナショナルセンターである。
 水産業及び水産加工業労働者の置かれている状況はこの3年来、非常に懸念されるべき悪化をたどっている。水産加工品業では乱獲によって原料である魚そのものが非常に不足している上、原油の高騰、加工機器設備の高騰、加えて余りにも高い税金のため、結果として、なだれ的に多くの加工工場が閉鎖に追い込まれている。
 特に最近の、最も大きな工場閉鎖は、アフリカメール(2万人)、セネメール(8千人)、PFS(8千人)の三つの大きな工場だけでも3万6,000人の労働者が路頭に迷うことになった。
 これらの労働者は加工食品組合員で、組合はCNTSのメンバーであり、彼らは3年来の戦いの中で、最近の国との交渉において、閉鎖によって失業してしまった人々を再雇用するため3社のうちのアフリカメールとPFSの2社に国の資金を投下し、この二つの会社を増資するという合意に達した。
 同様に、水産加工業においては、私たちの組合員である公営企業労働者も、非常な困難に直面している。危険手当、住居手当、技術手当や医療保険が皆無で、3年来賃金が据え置きのままになっている。こうした問題克服のため、公共企業の水産業・水産加工業の組合は、それぞれ別の産業組合、すなわちSDTS(技術者組合)とSNTE(畜産業者組合)との共同体制をとり、三つが一緒になって農業、漁業、畜産における労働者か統一した労働組合を設立し、ITAPEとなった。
 このITAPEは、既に大統領府と覚書をかわしている。同時に、ITAPEはアクションプランをつくり、その中にはITAPE創設の記者会見を開くこと、それからストライキの予告を出すことが含まれている。
 次に、労働者と雇用者側のパートナーシップの問題では、現在のところ、労働者側と多国籍企業との間で話し合う体制は全くできていない。ただ、国がここに入ってきて調停をしようとしている。このためにソーシャルダイアログを前進させるためのフォーラムが、中立的な立場にあると考えられる知識人を構成員に設立され、するもので、彼らがナショナルセンターと国の間に入るということになっている。
 政府側からの試みとして幾つかのことをしているが、2007年には大統領自身が大統領府にナショナルセンターの労働指導者たちを呼んで話し合いを持っている。しかし、ここで話し合われたことは、最近の傾向としては全く無視されてしまう可能性が強い。例えば、組合要求とは全く逆に、物価は非常に高騰しているし、大統領府は20万CFA以上の高給者に対しては、10%の賃金カットを申し入れているし、大統領府は2007年に教員組合と交わした約束についても既に反故にしている。したがって、組合は非常に警戒心を強めている。
 最後に、どのナショナルセンターが最も代表的なものかという議論があるが、この数はだれが見ても多いということで、みんなの合意が得られると思う。12月には一定の投票が行なわれ、最も代表的なナショナルセンターはどれか、そしてあまり労働者を代表していないセンターはどこなのかということが明確になると思う。