2011年 コートジボワールの労働事情

2011年11月11日 講演録

コートジボワール労働総同盟(UGTCI)
Mr. テテー・フィリップ・オムリン

 

1. 労働事情(全般)

 コートジボワールでは、2002年から2011年まで内戦状態が続いていた。この間に労働市場は悪化の一途をたどり、多くの多国籍企業がコートジボワールを去ることになった。多くの企業は閉鎖し、人員削減も進められたが、2011年5月初め、新大統領の就任後、コートジボワール経済は少しずつ平常に戻りつつある。
 コートジボワールの産業は3つの部門に分かれている。第1に、農業。コートジボワールでは第1次産業が農業である。カカオの生産量は世界一、コーヒーの生産量は世界第3位である。また、多くの農産物や野菜の生産量で、世界で5位以内に入っている。農業従事者は労働者人口の約50%から60%も占めている。畑は個人農家が所有しているため労働組合が存在しない。
 第2に、インフォーマル部門がある。例えば、露天商、手工芸品店がある。労働組合には所属していないが、自分たちで同業者組合というのを結成している。
 第3に、一般企業や政府機関というフォーマル部門がある。この部門における労働組合活動というのは非常に盛んである。全労働者の約20%にあたる。

2. 労働組合が現在直面している課題

 ナショナルセンターの課題としては、まず国の社会保障を新しく改定させることである。また、1985年から民間企業や公務員は賃上げが全く行なわれていないため、最低賃金の改定、労働基準法の改定、公務員の基本的地位の向上も大きな課題である。

3. 課題解決に向けた取り組み

 賃金の改定に関しては、政府に対して文書で提案している。また、石油・ガス産業では、政府内に設置された諮問委員会で新しい労働協約をつくり、定年年齢を55歳から60歳へ引き上げることが合意された。しかし、政府との合意後まだ政令化されていないため、今後実行されることを監視している状況にある。