2006年 カボヴェルデの労働事情

2006年9月27日 講演録

カボヴェルデ中央労働組合全国同盟(UNTC-CS)
アニバル・オーグスト・ドス・レイス・ボルジェス

金融組織労組連盟委員長兼UNTAC-CS中央執行委員

 

国土・人口・政治体制等

 4つの島から成り、資源が乏しく降雨量が少ないため農業は大変な状況にある。過去10年、ポルトガルを中心に多くの移民を送り出し、その本国送金と、大きな収入源の観光産業の発展によって人びとの暮らしは中級レベルまで上がった。人口は43万4,812人。

経済状況

 GDPの66.5%がサービス産業で、観光部門も、GDPの10%にまで発展。インフレは、2005年までは1.2から1.9%と安定、一時マイナス1.9%もあったが、指数計算の不具合のためか、消費者物価指数(CPI)は下がらなかった。輸出は8.3%、輸入は7.5%の成長。今後の見通しは、2006年GDPは実質5%以上と予測。
 社会福祉と労災・職業病義務化の面で社会保障改正が行われている。保障制度は、公務員、一般雇用労働者、金融機関従業員の三種類と、貧困層対象の公的最低保障制がある。
 1991年から2001年にかけて、高利潤の金融、燃料、潤滑材、エネルギー、水などの国営企業を中心に多くが民営化され、業績の悪いものはそのまま廃業。特に流通部門では、幾つかの企業が閉鎖に追いやられ、多くの失業者が発生して失業率は30%に上昇した。

労働組合の今後の挑戦

 グローバリゼーションとともに、貧困と社会差別に対しては、さらなる社会的対話が必須で、三者構成の教育・雇用・国家委員会、職業訓練基金運営委員会、国家統計局行政改革国家委員会、人権国家委員会、健康保健国家委員会などの活用をはじめ、労働法改正、HIVエイズ問題などへの取り組みを更に強化していかねばならない。