2005年 スワジランドの労働事情

2005年6月22日 講演録

スワジランド労働組合連盟(SFTU)
ムドゥドゥジ ギーナ

スワジランド加工・精製関連労働者組合 事務局長兼SFTU広報担当

 

スワジランドの労働状況

 スワジランドの独立は1968年であるが、英国保護領からの開放をもとめて労働運動がゼネストを敢行したのは正式な独立からさかのぼること5年、1963年であった。スワジランド労働組合連盟(SFTU)がスワジランドの民主化に果たした役割は銘記されるべきであろう。またそれゆえに労働運動は政府(数少ない王国)の介入と妨害を受けている。スワジランドは1976年にILOに加盟し1978年には結社の自由条約を含む16の条約を批准した。しかしILO条約に従った国内法の整備がすすまないためSFTUは 1996年、1997年にはゼネストをうって政府に対応を迫った。その結果、2000年によりILO条約に沿った国内法を施行させたが、同年組合に対して集会の禁止令が出された。そのためにSFTUはスワジランド労働運動史上はじめて国境を越え南アフリカのムプマランガ州で会議を開いた。
 南アフリカの経済に依存するスワジランドは人口の過半数が貧困ライン以下におかれている。富める者と貧しき者の格差もますます拡大している。そのことがHIV/AIDSを蔓延させる原因にもなっている。労働組合はグローバリゼイションがアウトソーシングや民営化をみちずれにその影響拡大をはかっていることに対応していかなければならない。人員削減や紡績・アパレル関係の工場移転による組合員の減少は顕著である。労働組合は徹底した機構改革をすすめるなかでインフォーマルセクターの組織化と市民社会との強固なネットワークづくりによって新たな挑戦に立ち向かっていかなければならないと考えている。