2001年 スワジランドの労働事情

2001年9月12日 講演録

スワジランド労働組合連盟(SFTU)
アフリカシケレラマゴンゴ

スワジランド労働組合連盟 会長

 

国内の状況

 スワジランドでは、社会的・経済的な問題よりも政治的な問題が中心になっています。その結果、実際のさまざまな労働運動も政治的なものが中心になっています。労働組合運動がしっかり確立されるためには、地ならしがまず必要であると考えています。それによって初めて、経済的、社会的発展のための完璧な環境が整うわけです。1973年4月12日に、法令が採択されました。現在もこの法令10は、有効です。この法令によると、すべての政党が禁止されました。表現の自由も禁止されました。それから権利の章典も取り消されました。国民からすべての権限が取り上げられ、すべての権限が国王に与えられました。それによって、国王は法の上に立ったわけです。これにより、公共事業及び情報大臣は、マスコミを禁止し閉鎖する権限を持つことになりました。その結果、2つのメディアが、完全に閉鎖されました。
 2001年の布告2号が、今年の4月に発表されました。SFTU及びその他のすべての組合は、国王や政府、それから政党に対して、一切話すことは禁止されました。その結果、SFTUとその他の労働組合が開催するさまざまな会合は、すべて重装備の警察と軍隊によって監視され、警察と軍は、このような会合を閉鎖し解散させる権限を与えられました。現在も、6人の組合指導者が2000年の12月から裁判を受けています。これはデモに関する裁判です。このように裁判がずっと続いていることで、組合の財政は大変厳しい状態に置かれています。
 軍隊は組合員や支持者たちに暴力を振るっています。平和にデモを行っているときにも暴力を振るわれます。このような状況についての詳細は、配付した資料をごらんください。

SFTUの活動方針

 SFTUは、自由な労働運動のためには、それを助長するような政治環境を獲得することが非常に大切だと考えています。活動方針は国の政策を民主化することを目的としたものです。もう1つは、社会保障制度についてです。
 具体的な活動は、主として政治的な活動が中心です。労働者に対して成人教育を行っています。また、指導者養成も行っています。労働運動の1つとして、コミュニティ・モビライゼーションというのがあります。地域の社会に住んでいる人たちを動員しようという市民の意識改革の運動です。それは地域の人たちの教育に対して、政治的な状況の長期的及び短期的な影響について知ってもらうことです。
 もう1つの活動は、国際協力とネットワークづくりです。その国際協力とネットワークの目的は、政治的な状況について、世界の友人たちにもっと知ってもらうことです。表現の自由の大切さをスワジランドの体制側に気づいてもらうことが目的です。日本政府に対して、ぜひこの抑圧的なスワジの体制を支持しないでいただきたいと訴えます。