1999年 中央アフリカの労働事情

1999年7月14日 講演録

モーリス・ヌトンド
中央アフリカ労働組合同盟(USTC) 情宣担当

 

国の概要

 中央アフリカの面積は大変広く、623万平方キロメートルです。それに比べ人口は非常に少なく、300万人しかいません。非常に豊かな鉱物資源を持っていますが、残念ながら、開発が非常に遅れています。ナショナルセンターは、USTC、CNTC、CCTC、CSTC、それからOSLPという5つがあります。
私が所属する、USTCのことについて話します。USTCは中央アフリカの最も代表的なナショナルセンターで、政府との交渉でも常に先頭に立っています。1990年10月の結成大会以降、現在まで活動を続けており、9年の歴史があります。国際面としては、ICFTUに加盟し、また、OATUU(アフリカ労働統一機構)にも加盟していますし、フランスのCGT-FO(労働者の力)とは非常に密接な関係を持っています。アフリカで多数政党主義、多数主義の風が吹き荒れたころに、私どものナショナルセンターは設立されました。そして、国の民主化に非常に大きな貢献をした組織でもあります。
ところが、当時の政府当局は、民主化や私たちの組織に対抗して、CSTC、CCTCという対立組織を設立しました。現在の体制当局もまた同じ意図で、OSLPという対抗組織を設立しました。
現在私たちは、設備面および財政面の問題に直面しています。まず組合費が十分に集められないために、非常に苦労しているということがあり、それには2つの理由があります。第1に、政府が公務員の組合費徴収に関して、チェックオフ制度を導入するのに反対していること。第2に、現在24ヵ月間にわたり、公務員に給与が支払われておらず、そのために、組合費を集めることができない状態にあるということです。
組合費が集められないと、当然資金的に苦しくなり、物質的な面でも大変な苦労をしていますし、組合活動も妨げられることになってしまい、まさに金が命というところです。
対政府関係は、非常に対立的です。例えば、私どもが政府に対して何かの要求をすると、政府側は、これに対する答えを出すのに非常に時間をかけて遅らせ、交渉の場になかなかつけないようにします。仮に交渉についたとしても、その要求に対するきちんとした回答を出さずに、ああでもない、こうでもないと言って、私たちが労働者に報告するときには、労働者からまた突き上げを食らうような回答を出してきます。
また政府は、労働者の団結を破壊しよう、あるいは労働者の組織化を妨害しようとするような方策に出てきています。これに関係する一つの大きな件として、今年の1月19日に、私どもの書記長が誘拐され、拷問されました。この事件は多くの反響を呼び、多くの労働組織や組合幹部から、我々の書記長に対し支持、支援の手紙をいただきました。
法体系、特に労働法制も非常に時代遅れのものになっており、改善あるいは改正が必要ですが、一例として1年後に、定年退職の年齢が55歳から60歳に引き上げられることになっています。
また、1996年から1997年にかけて、3つの軍の部隊により多くの企業が破壊され、また労働組織も破壊されました。このため、多くの労働者が職を失い、街頭に放り出された悲劇もありました。公共部門の組織化に非常に困難を感じています。公共部門では学卒者の比率が非常に高いのですが、残念ながら、彼らも仕事に就けない状態で、失業率が非常に高くなっています。

※上記の、24ヵ月間にわたり公務員に給与が支払われていないことについて、質疑応答がされ以下の点が確認された。

  • 24ヵ月というのは、24ヵ月分の給料が遅れていることである。これが出始めたのは91年の初めからで、例えば、1月分の給与が、本来の支給日に支払われず、2月になり、それがだんだん遅くなって、現在では24ヵ月のおくれを生じている。8年間で2年間分の給与が支払われていないということ。