アフリカ英語圏チーム

労働事情を聴く会の様子

 11月5日から11月18日の日程でアフリカ英語圏チーム、ケニア・南アフリカ・タンザニア・ザンビアの4ヵ国から計10名(うち、女性6名)を招聘した。

 参加者は、ナショナルセンターや構成組織、単一労働組合で要職を務め、自国の労働運動に総じて熱心に取り組んでいることを反映し、講義中や訪問各所で多数の個別具体的な質問が出された。

 「日本の労働組合の役割と課題」の講義では、日本の労働運動の歴史と経済推移、日本の労働組合の現状と課題、連合の概要、春季生活闘争、日本の労使関係の特徴など労働組合の機能と役割について理解を深めた。
 
 運輸労連訪問では、輸送秩序の確立などの産業政策、賃金制度の確立など労働政策、組合づくりや交流、運輸共済など相互扶助の取り組み等について概説を受け、様々な角度から産別の役割や取り組みを学んだ。

 厚生労働省訪問では、同省各局の取り組み紹介や、日本の公的保険制度等について講義を受け、その後、活発な意見交換が行われた。

 連合訪問では、連合の組織概要に加え、男女平等・雇用平等局から女性労働に関わる法制度、連合「第4次男女平等参画推進計画」、仕事における平等公正な取り扱い、女性活動全般、および「6月男女平等月間」の取り組みに関する共有があった。

 「労働組合役員の交渉力」の講義では、労使関係に対する基本認識や交渉力を高める方策等について説明を受け、その後、グループに分かれ労使の立場、相違点や共通点を話し合うとともに、労働組合の交渉力について自国の事情と比較しながら課題を整理した。

 日本生産性本部訪問では、生産性運動の原点や日本の生産性運動、
  生産性運動と労働組合、生産性運動3原則、5S・カイゼン、今後の生産性運動の課題等について講義を受け、意見交換が行われた。

 労働事情を聴く会では、各国から労働情勢やナショナルセンターが直面する課題等について報告を受けた。具体的には、ケニアは労働協約の規制や家内労働者に適用される法律と対応を中心に、南アフリカは経済成長の低迷による労働者解雇と社会的保護の必要性を中心にそれぞれ報告した。また、タンザニアは失業率と雇用創出機会の低下や団体交渉の弱体化を中心に、ザンビアは労働法改革や不安定雇用と労働組合の取り組みを中心にそれぞれ報告した。
 
 一方、各国共通の喫緊の課題としては、インフォーマル経済の増幅とインフォーマルセクター労働者の増大に対するナショナルセンターの対応が挙げられ、その後の意見交換を通じて各国の労働事情について双方で理解を深めた。

 地方連合会プログラムの1日目は、広島労働局を訪問し、働き方改革、東京圏等から広島への定住促進、多様な人材の就職に向けた後押し、勤労者福祉について概説があった。続いて、ハローワーク広島を視察し、雇用失業情勢や高卒内定率、雇用保険の流れ等について説明を受け、求人公開パソコンを活用した求職活動を体験した。
 
 連合広島との意見交換では、地域の取り組みや課題等について情報共有が行われた。

 2日目は職場訪問を行い、マツダ広島本社を訪問した。マツダ労働組合より、経営対策と職場組織の活動、職場環境と労働条件の整備、ライフサポート、地域貢献と国際活動を中心に説明を受け、企業別における組合の役割を了知した。その後、マツダミュージアムおよび工場の組み立てラインの一連の見学を通じ、日本のクルマづくりのプロセスを看取した。

 「経営側から見た日本の労使関係」の講義では、経団連より経団連の概要のほか、経営側の立場から見た労使関係や労使交渉、春季労使交渉の流れ、日本型雇用システム、労使コミュニケーションのあり方等について講義を受けた。

 全労済協会訪問では、全労済の概要や歴史、日本の保障市場、全労済の特徴について説明を受け、生活の安心・安定のための相互扶助制度にについて理解を深めた。

 参加者からは、主に以下のアクションプランが提案された。
(1)マツダ労働組合のように地域社会への貢献活動を行うとともに、職場組合員との対話を開始し、組織強化と組織化を進めていく(ケニア)
(2)他国参加者との意見交換でヒントを得た青年女性の専門委員会を設置する。失業率を最小限に抑えるために、ハローワークモデルをつくるとともに、産業別組織の協力を得て労金モデルを確立させる。政労使の協力や社会対話を進める。(南アフリカ)
(3)日本の春季生活闘争を参考に、5月~6月を一斉の団体交渉時期とし、交渉のスキルアップや組織強化、組織化をあわせて促進する。所属組合にて、経営側の理解を得つつ生産性運動のトレーニングを開始する。(タンザニア)

アフリカ英語圏チーム参加者

ケニア労働組合中央組織(COTU(K))

1.氏 名Mr. Philip Kwoba Alfred
 所 属ケニア商業・食品関連労働組合
 役 職青年委員
 組合歴8年

ケニア労働組合中央組織(COTU(K))

2.氏 名Ms. Jacquline Wambui Wamai
 所 属ケニアホテル・教育・病院職員組合
 役 職労使関係担当役員
 組合歴4年

南アフリカ組合連盟(FEDUSA)

3.氏 名Ms. Evidence Zonke Cebekhulu
 所 属南アフリカ組合連盟(FEDUSA)
 役 職社会公正委員
 組合歴11年

南アフリカ組合連盟(FEDUSA)

4.氏 名Mr. Tebogo Reginald Tahir Muhammad Maepa
 所 属南アフリカ組合連盟(FEDUSA)
 組合歴23年

タンザニア労働組合会議(TUCTA)

5.氏 名Mr. Jones Kyaruzi Majura
 所 属タンザニア労働組合会議(TUCTA)
 役 職副事務長
 組合歴17年

タンザニア労働組合会議(TUCTA)

6.氏 名Ms. Maria John Bange
 所 属タンザニア商工業労働者組合
 役 職教育組織局役員
 組合歴4年

タンザニア労働組合会議(TUCTA)

7.氏 名Ms. Philotea Bukuru Ruvumbagu
 所 属タンザニア鉱山エネルギー建設連合労働者会議(TAMIKO)
 役 職教育訓練局役員
 組合歴7年

ザンビア労働組合会議(ZCTU)

8.氏 名Ms. Angela Chisanga
 所 属基礎教育教員組合
 役 職女性ナショナルコーディネーター
 組合歴18年

ザンビア労働組合会議(ZCTU)

9.氏 名Mr. Emmanuel Kasanga Zulu
 所 属ザンビア中等教育教職員組合
 役 職副書記長
 組合歴27年

ザンビア労働組合会議(ZCTU)

10.氏 名Ms. Milimo Kapombe
 所 属ザンビア労働組合会議(ZCTU)
 役 職女性委員
 組合歴13年

参加者の様子

運輸労連訪問

広島労働局訪問

職場訪問(マツダ広島)