先進国チーム

国際シンポジウムの様子

 9月24日から10月1日の日程で、ドイツ・アメリカの2ヵ国計4名(うち、女性3名)が参加し、すベてのプログラムを計画通り完遂した。

 本チームは通常チームと異なり、IoT先進国から労使関係や第4次産業革命等に洞察の深いリーダーを招き、各国が直面する課題や指向する社会像などについての認識を共有することも重要な目的であった。

 プログラムは国際シンポジウム「第4次産業革命が雇用・労働に及ぼす影響と課題について」を中心に展開され、同シンポジウムには各国の使用者代表他も参加したことで、活発かつ双方向の論議を行うことができた。

 日本の労働運動の役割と課題に関する講義では、戦後日本の労働組合の変遷や社会・経済への寄与、春季生活闘争などについて理解を深め、日本の労働者の現状と課題等について総体的に外観した。被招へい者は、春闘、正規・非正規の賃金格差の要因、非正規労働者への取り組み等に強い関心を持ち、日本の労働事情の概要の理解に努めていた。
 
 連合総研訪問では、「IoTやAIの普及と労働のあり方に関する調査研究」を中心に意見交換し、研究会を設置するにあたり、労働現場や労使関係などへの影響と課題、労働組合は如何に対応すべきかなどについて調査・研究を進めている現状等の共有があった。これを受け、AIの普及により新たに必要となる資格や技能に関して検討されているのか、インダストリー4.0を技術進化としてとらえるのか、または新たな構造変化と見るか等の共通課題について相互論議した。

 連合訪問では、逢見事務局長の歓迎挨拶に続き、鈴木国際局長による連合紹介、川島経済政策局から第4次産業革命が雇用・労働に及ぼす課題に関する取り組みについて講義を受けた。参加者からは、連合の海外支援対象国の選択の基準、高齢労働者への技能教育、ビックデータの活用等の質問が寄せられ、連合としての政策・取り組み等の補足が適宜あった。
 
日本生産性本部では、生産性三原則や日本的労使関係、今後の課題等についてレクチャーを受けた。日本の労働組合の生産性向上への寄与や三原則は政労使、特に使用者が遵守しなければ意味がないこと、労使協議制度の有効性等について改めて了知した。
 
 国際シンポジウムは、「第4次産業革命が雇用・労働に及ぼす影響と課題について」と題し、102名(労働組合関係者67名、政府関係者6名、使用者団体等4名、NGO2名、JILAF18名、一般5名)の参加があった。被招へい者は各国報告およびパネリストとして参画し、全員が積極的に発言等を行なった。
 
 具体的には、山崎主任研究員(労働政策研究・研修機構)より基調講演を受け、各国報告、安永専務理事を交えたパネルディスカッションを行ない、日本を含めた3ヵ国の現状とさまざまな課題を会場と共有した(シンポジウム参加者からのアンケート集計結果参照別紙)。
 
 本シンポジウムの特徴としては、労働者側だけでなく、使用者側からも参加があったことが挙げられる。その結果、労使双方の状況をふまえた労使の役割と責任などについて、示唆の富んだ質疑が飛び交い、活発な議論がなされた。

 職場訪問として、情報労連を訪問し、野田執行委員長の歓迎挨拶に続き、概要・活動などの情報共有があった後、第4次産業革命が雇用に及ぼす影響への労働組合の対応の大きな柱として捉えてい「SNSを利用した今後の労働組合」を題材に意見交換した。クラウド・ワーカー向けプラットフォームに関して米独が先行していることなども手伝い、双方にとって有意義な機会となった。

 経団連からの講義では、経営者団体から見た労使関係について説明を受け、参加者は各国の労働組合と経営者団体についての意見交換・連携の重要性等をあらためて痛感し、熱心な質疑がなされた。
 
 その後、参加者からは、主に以下のアクションプランが提案された。
(1)インダストリー4.0に関し、ドイツも日本も同じ課題を抱えている。グローバル化した組合同士の協力が不可欠であることから、連帯の強化と賃金闘争(春闘)を広めたい。(ドイツ)
(2)ナショナルセンター内でお互いの仕事を補完しあい、スキルアップを図る。2018年3月までに(アメリカ)
(3)日本の労働組合と協力関係を持ちたいと考える組合へ情報を共有する。(アメリカ)

先進国チーム参加者

ドイツ労働総同盟(DGB)

1.氏 名Ms.Sonja Gerda Renate Gertrud Bolenius
ソンジャ ゲーダ レナテ ガートルド ボレニス
 所 属ドイツ労働総同盟 (DGB)
 役 職執行役員・教育責任者
 組合歴14年

ドイツ労働総同盟(DGB)

2.氏 名Mr.Florian Moritz
フロリアン モリッツ
 所 属ドイツ労働総同盟 (DGB)
 役 職欧州本部長
 組合歴12年

アメリカ労働総同盟.産別会議

3.氏 名Ms.Michelle Monique Penson
ミッシェル モニク ペンソン
 所 属アメリカ労働総同盟・産別会議(AFL-CIO)
 役 職データシステムテクノロジー コーディネーター
 組合歴2年

アメリカ労働総同盟.産別会議

4.氏 名Ms.Sara Nicole Myklebust
サラ ニコル ミクレブスト
 所 属アメリカ労働総同盟・産別会議(AFL-CIO)
 役 職主任研究員
 組合歴12年

参加者の様子

連合総研訪問

情報労連訪問

日本生産性本部訪問