ミャンマーCTUM/JILAF労使関係・労働政策セミナー(IR)を開催

集合写真

 国際労働財団(JILAF)は、11月26日、27日の二日間、ミャンマー労働組合連盟(CTUM)との共催のもと、「労使関係・労働政策セミナー」をミャンマー・ヤンゴンにて開催し、政府関係者、使用者関係者からも参加を得て、89人(うち女性59人)が参加した。本セミナーは、労使関係の基礎的知識を提供するとともに、建設的な労使関係の構築を通じた労使紛争の未然防止策等を中心に論議した。

 セミナー開会式には、JILAF南雲理事長およびCTUMマウン・マウン会長のほか、ITUCミャンマー事務所、労働雇用社会保障省、ミンウン工業団地使用者委員会委員長、在ミャンマー日本国大使館からも出席を得、それぞれが本セミナーへの期待を述べた。

 セミナーにおいてJILAFからは、「労働と労使関係をめぐる私たちの基本的な考え方~日本の経験から~」と題し、(1)日本の労働事情に関する現状と課題、(2)建設的労使関係を支える法制度、(3)労働組合の目的と役割等について共有した。参加者からは、日本の正規労働者・非正規労働者の現状、不当解雇に対する日本の労働組合の対応、日本の使用者団体の現状、定年後の保障等の質問が出され、適宜答弁した。

 次に、チッポー労働雇用社会省労働監督基準局副局長より、当局の役割および関係労働法の内容についての説明があリ、その後、ベイシンガーILOミャンマー事務所担当官からは、「ミャンマーにおける最低賃金の現状と課題」、カインザーCTUM財務役員からは、「雇用契約の現状(政権交代後、使用者側に有利に働く傾向のある労働契約などについて)」に関する講義が行われた。参加者からは、使用者の理解不足により労働関係法規が遵守されていない窮状等についての意見がだされた。

 二日目は、ロニー・タン・ルウィンCTUM副会長より、ILO第87・98号条約を中心とする中核的労働基準に関する講義が行われ、団体交渉および労働協約締結の重要性とともに、政労使三者協議に基づく労働法制の整備が不可欠である旨の課題提起があった。参加者からは、ストライキや不当労働行為に関する課題の共有があり、政府・使用者に対する法整備/法令遵守の重要性が強調された。

 次に、ルアンモンチョンH&M(衣料ブランド)サステイナビリティ促進部部長より「企業行動規範を通じた(生産パートナー/サプライヤーへの行動規範・規則設定と遵守)ディーセントワークの実現」と題する講義があり、続いて、「労使紛争の現状と課題:建設的な労使関係に向けて」と題し政労使の代表によるパネルディスカッションが行われ、それぞれの立場から課題と対応が述べられた。

 最後に、建設的労使関係の構築を通じた労使紛争未然防止のための労働組合の役割、組織拡大・強化で労働組合が直面する課題とその対応、求められる労使協定について関するグループ討議・発表が行われた。参加者からは、労働組合の基盤強化の重要性、職場内調停委員会設置、三者協議による労働法の法整備と遵守のためのメカニズム作り―などにかかる意見・要望等が多く提起され、日本の考え方や例を交えてコメントした。

 閉会式では、JILAFならびに政労使の代表がそれぞれ挨拶をした。この中でマウンマウンCTUM会長は、「各国にはそれぞれの労使関係があるが、米豪に見られるような対立を軸とした労使関係は現在のミャンマーにはふさわしくない。対話を軸とした建設的な労使関係構築に向けて政労使が協力して活動を展開したい」と述べ、セミナーを終了した。

日程

月日内容
11月26日セミナー第1日目
11月27日セミナー第2日目

参加者の様子

開会式の様子

理事長による講義

質問をする政府参加者

政労使によるパネルディスカッション

グループ討議の様子

参加者の発表