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No.448(2017/4/3)
日産キャントン工場で労組結成決起集会

 ミシシッピー州のキャントン市で日産工場(6,400人)の労組結成決起集会があり、前民主党大統領候補のサンダース上院議員、俳優のダニー・グローバー、UAWウイリアムズ会長などが演壇に立ち労働者を激励した。この2,000人余りの集会を組織したのは工場有志グループや市民権団体、牧師などであった。

 サンダース議員は「企業社会がすべてを支配することはできない。労働者に尊敬と尊厳をもって対処するよう要求しよう。労働組合員は非組合員より所得が27%多く、有給休暇、医療保険、年金も獲得している」と演説した。
 日産についてUAWは、テネシー州スマ―ナ工場で2度の労組結成投票を行い失敗しているが、キャントン工場では未だ投票は行われていない。
 集会の後、労働者は工場にデモ行進して、会社に「脅迫をやめ自由公平な労組選挙ができるよう要求する」との書簡を手渡した。

 この集会の2日前には、工場の門外でパンフレットを配っていた労働者を警備員が制止した出来事があり、UAWの弁護士が全国労働関係委員会にEメールで提訴したばかりだが、会社担当者は「労働法は遵守している。なぜ警備員が制止したのかわからないが、調査している。脅迫などはない」と説明している。
 なお、政財界には労働組合結成に反対する空気が強く、またこの集会でも一群の労働者が反対の声を上げたが、大きな問題は起きなかった。

共和党がオバマ時代制定の労働法改訂に着手

 共和党がオバマ時代に制定された労働法の改訂に着手し始めた。
 上院において共和党は、オバマ政権が政府契約業者に要求した労働法遵守状況の通知義務法を49-48で廃案として、トランプ大統領の署名に回した。

 この通知義務法は14の連邦労働法についてその遵守状況を契約の入札条件として、安全、賃金、差別など多岐にわたり報告を求めるものであった。しかし企業からは手続きが煩雑で、些細な理由で失格にされた事例があるとして批判されていた。
 
 下院では現在、共和党が連邦公務員の勤務時間中の組合活動を禁止する法案を検討しており、勤務時間の80%を超える場合は退職金計算から差し引くなどが提案されている。こうした法案の上院審議の際には、少数派の民主党がフィリバスター(審議を故意に長時間に持ち込み廃案にしようとする試み)を行使して、抵抗することになる。
 この点についてある共和党議員は「議員になって行政を見たとき、数千名の組合幹部が公務員本来の仕事をしないで、組合活動、それも政治活動に税金を使っているのを知って驚いた」と語る。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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