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No.446(2017/3/9)
韓国造船業界の苦悩

 かつて日本造船業界が経験した構造不況が世界一の競争力を誇った韓国造船業界をおおっており、その一端がインダストリオールニュースで報じられている。
 2月15日、世界最大の造船企業、現代重工(HHI)のリストラに、4000人の金属労働者が蔚山の現代重工門前に集まり抗議した。
 韓国のアナリストや組合は、HHIの支配株主で、現代財閥の一部である鄭夢準(チョン・モンジュン)が、リストラの一環として息子のチョン・ギソン(Chung Ki-seon)に所有権を移譲するとみている。

 HHIは、昨年10月、ロボティクス、グローバルサービス、電機・エネルギーシステム、建設機械、グリーンエネルギー、重工業の6つの部門に分割すると発表した。HHIは2017年2月27日に予定されている株主総会の議題にリストラ計画を提出している.HHIの労働者は2月22日から27日にストライキを行い、会議を妨害する予定である。

 インダストリオールに加盟している韓国金属労働組合(KMWU)は、2016年12月にKMWUに加盟することを決定したHHI労働者を待機させることを約束した。KMWUは、数千の全国の工場レベルの組合役員を4時間仕事を止めて集会に参加させた。集会でKMWUキム・サング委員長は、「再編に対する闘いは、現代重工業の労働者の戦いだけではない。私はここで、KMWUの17万人の労働者の闘争だと宣言する。KMWUは、鄭夢準(チョン・モンジュン)と朴槿恵(パク・グンヘ)政権による造船業界の不振に対する責任を労働者に負わせようとしている。このリストラをストップさせる」と述べた。
 バク現代重工労組委員長は「現代重工業のスピンオフ計画は、鄭夢準(チョン・モンジュン)と彼の家族による第3世代経営継承の基盤を築くねらいだ。彼らは労働者の苦労から形成されたすべての富を独占することを目指している。鄭夢準(チョン・モンジュン)の利益のためだけの株主総会を承認することはできない。私たちはこれを阻止する」と語った。

 HHIは、KMWUが現代自動車によって認められているにもかかわらず、団体交渉代表者としてKMWUを認めることを拒否している。KMWUの現代支部長パク・ユギは集会で「現代自動車の労働者は現代重工業の同志たちと一緒に立ちあがった。私たちは一方的なリストラに反対するこの闘いに勝つまで、我々は一緒に戦うだろう」。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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