バックナンバー

No.195(2013/9/25)
アルゼンチン鉄道労組がストライキ、政府は運転手の居眠り運転ビデオ公表

  アルゼンチン政府は今年7月31日、鉄道運転手の怠慢を映したビデオを公表した。その翌日、鉄道労働組合は賃上げを要求してブエノスアイレスのサルミエント線でラッシュアワー時に半日ストライキを行なった。
 ビデオには、運転手が踏み切り通過時に居眠りをし、ビデオやカメラをシャツで隠し、高速走行中に読書やテキストメッセージを送信する様子が映されている。政府はストライキについて、「明らかにビデオ公表に反応したものであり、政府が求める安全規則や毎年の試験制度に抵抗するものである」と発言。
 これに対し、鉄道労働組合は「ビデオに映し出された行為に弁解の余地はない。しかし、これは数千の規律正しい運転手の例外であり、逆に政府は鉄道の安全運行に必要な資金が汚職の横行で失われている事実にこそ目を向けるべきだ」と強調した。
 他方、キルチネル大統領政権に反対する野党側は「運転手を処罰するだけでは問題の解決にはならない。運輸省の中にビデオが置かれていれば過去10年間の事故は無かったかもしれない。かつて鉄道車両の輸出国であったアルゼンチンが、すべてを輸入に頼るようになったキルチネルの失政こそが許せない」と語った。
 このサルミエント線では昨年2月に51人、今年6月にも3人の死者を出す事故があったことから、政府は数ヵ月以内に自動ブレーキ・システムを導入する計画である。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
Copyright(C) JILAF All Rights Reserved.