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No.5(2009/11/26)
韓国の労働法改悪
 韓国の全国ナショナルセンター(NC)であるFKTU(韓国労総、約90万名)は『労働法』の改悪をめぐって10年越しで政府と対決してきた。最近ではもう一つのNCであるKCTU(民主労総、約88万名)と、この問題で共闘を進める動きを強めている。
 政府はこれまでの企業内に複数の労働組合を認めていなかった『労働法』を改め、複数労組を認めること、企業内労組専従者の賃金を含む人件費を企業が支払うことを禁止すること――などが主要点である。そのほかにも鉄道など公企体の民営化問題も大きな政労問題に発展しつつある。
 組合側は、工場の中に多数の組合があると労働者同士がいがみ合い、団結と連帯を生命とする労働組合の弱体化につながり、労働運動の発展に障害となるとしている。さらに、労働者約150名当り1名の組合専従役員の人件費を会社が負担しているのを禁止された場合、韓国の全体の約85%を占めているといわれる中小企業の労働組合は壊滅的な打撃を受けると主張している。労働組合側はこうした問題は労使間で決定されるべきであり、法律により禁止すべきではないとの立場を堅持している。しかしながら、政府は経営側の強い支持に支えられて、この法律の改正案を2010年1月から施行する方針を変えていない。
 このため、これから年末に向け“ゼネスト”を視野に入れた労働組合の戦いが展開される方向に進むかもしれない。
 なお、これまで企業内に複数労組を認めてこなかったため、政府は『ILO条約87号』に違反しているとして、今日まで国際的な批判に受けてきた。したがって韓国はまだこの条約を批准していない。
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