インドの基本情報

面積 328.73万㎢(日本の8.7倍)(CIA調査)
人口 1,266,883,598人(July 2016 est.)(CIA調査)
首都 ニューデリー(2570万3000人、2017世界年鑑)
主要都市 ムンバイ2,104万3000人、ユルカタ1486万5000人、バンガロール1008万7000人、チェンナイ989万(2017世界年鑑)
主要言語 ヒンディー語が連邦公用語、他21言語公認
民族 インド・アーリヤ族、ドラビダ族等
宗教 ヒンドゥー教80.5%、イスラム教13.4%等
GDP 2兆074億ドル(2015年:世銀資料)
一人当りGDP 1,581ドル(2015 年:世銀資料)
労働力人口 5億161万人(2015年ILO)
産業別分布(%) サービス業53%、鉱工業31%(うち製造業18%)、農林水産業15%(2015年、(公財)国際金融情報センター各国情報より)
IL0中核8条約要 批准2条約、未批准(87、98)
通貨 1米ドル=64.85ルピー(2017年3月31日)
政治体制 共和制
国家元首 プラナーブ・ムカジー大統領
議会 二院制(上院245議席、下院543席)
行政府 ナレンドラ・モディ首相、40省
主な産業 農業、工業、鉱業、IT産業
対日貿易 輸出8,892億円 輸入5,093億円(2016年財務省「貿易統計」)
日本の投資 2877億円(財務省「国際収支統計」(平成28年))
日系企業数 4,315社(外務省「海外在留邦人数調査統計」(平成28年要約版)
在留邦人数 8,655人(外務省「海外在留邦人数調査統計」(平成28年要約版)
気候 熱帯、亜熱帯、温帯
日本との時差 -3時間30分
社会労働情勢概要 ・2014年度より、経済重視の姿勢を掲げるモディ新政権となり、製造業振興によって雇用を創出し、輸出競争力の強化を通じて貿易赤字の解消を目指す「メーク・イン・インディア」プロジェクトや、全ての国民に対し確実に行政サービスを提供するための国民皆銀行口座制度、労働者の技能向上を目指した「スキル・インディア」等を実施している。
・2014 年の日本からの対内直接投資額は、前年比64.4%増の23億3,500万ドルとなり、日系企業は現在、約4,000社で毎年約100社程度増加。
・格差問題:2億5,000万人ともいわれる中間層の消費拡大が進む一方、1日1ドル未満で暮らす貧困ライン人口は4億人弱にのぼる。地域間格差も大きく極度の貧困が問題となっている。
・労働組合の形態:主要ナショナルセンター13組織。うち、ITUC(国際労働組合総連合)加盟は3組織。いずれも政党とのつながりが強い。組織率は2~3%。
主な中央労働団体 インド全国労働組合会議(INTUC:Indian National Trade Union Congress)
インド労働者連盟(HMS:Hind Mazdoor Sabha(Indian Labour Association)
女性自営労働者連合(SEWA:Self Employed Women's Association)
インド労働組合(BMS:Bharateeya Mazdoor Sangh)
労働行政 労働・雇用省(Ministry of Labour & Employment)
中央使用者団体 インド使用者連盟(Employers Federation of India:元来はインドの外資系企業を代表)
全インド使用者組織(All India Organisation of Employers:元来はインド企業を代表)
公営企業常置会議(Standing Conference on Public Enterprises:国営企業を代表)
上記の3組織が、インド使用者協議会(the Council of Indian Employers)を結成している
最終更新日 2017年 6月 5日
主要統計
(GDP)
201120122013201420152016
GDP成長率 6.25.16.97.37.9
一人当りGDP(ドル) 1,3891,4921,5051,6121581
物価上昇率 (%) 8.410.310.05.94.93.2
失業率 (%) 3.7n.a.n.a.n.a.n.a.

1.国家としての成立過程(第二次大戦以降、現在まで)

事項
1947年 英国領より、インドとパキスタンが分離独立
第一次印パ戦争(1947年〜1948年)
1947年 ネルーが初代首相に就任
1950年 インド憲法制定、共和国成立
1952年 第1回総選挙、国民会議派(以下会議派)が勝利、以降長期間政権を担当。
日印国交樹立
1959年 中印国境紛争で劣勢(1959年〜1962年)
1960年代 社会主義的経済政策の不調
1965年 第二次印パ戦争(1965年〜1966年)
1966年 インディラ・ガンジー(ネルーの娘)首相就任
1971年 第三次印パ戦争、バングラデシュ独立
1976年 インドとパキスタン国交再開
1980年 インド人民党(以下BJP)結成
1984年 ガンジー首相暗殺。長男ラジーブ・ガンジー首相就任
1990年代 経済自由化政策の推進
1996年 会議派、総選挙で歴史的大敗
1998年 インド人民党(BJP)中心の連立政権成立
2004年 会議派を第一党とする連立政権(第1次マンモハン・シン政権)が成立
2009年 第2次マンモハン・シン政権が成立
2014年 下院議員総選挙で、インド人民党(BJP)が単独過半数を超えて大勝し、インド人民党(BJP)政権(ナレンドラ・モディ首相)が発足。

2.国家統治機構

元首

  • 大統領:プラナーブ・ムカジー(2012年~)
  • 国会議員・州議会議員により選出。

議会

  • 二院制(上院250議席、下院545議席)
    下院が国民全体を代表し、上院は州を代表する。社会的な弱者層である不可触民と先住部族の政治的発言権を確保するため、一定数の議席が割り当てられている。
  • 議席
    上院:インド国民会議派(INC)69、インド人民党(BJP)42、大衆社会党(BSP)14、全インド草の根会議派(AITC)12など。
    下院:インド人民党(BJP)282、インド国民会議派(INC)44、全インド・アンナー・ドラーヴィダ進歩党(AIADMK)37、全インド草の根会議派(AITC)34、ビジュ・ジャナタ・ダル(BJD)20など。

行政

  • 首相:ナレンドラ・モディ氏(2014年~)
  • 行政権は、首相を長とする閣僚会議に属する。首相は大統領によって任命され、他の大臣は首相の助言にもとづいて、大統領が任命する。
  • 閣僚会議は、大統領、副大統領とともに行政府を構成している。行政府には50の省がある。労働行政は「労働・雇用省」が担当。

司法

  • 最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所の三審制。

地方行政

  • 28の州、6連邦政府直轄地、デリー首都圏。各州には大統領が知事を任命するが、行政は州首相が担当し、それぞれ州議会がある。インド最大の人口を抱えるウッタル・プラデシュ州(約2億人)の議会は定数403で、世界最大の地方選挙といわれる。

3.政治体制

政体

  • 共和制
  • 大統領制だが政治的実権は首相。

主な政党

インド人民党(BJP)
(282議席)
1998年から2004年までアタル・ビハーリー・ヴァージペーイー(バジパイ)を首相に同党中軸の国民民主同盟(National Democratic Alliance:NDA)連立政権を率いた。2014年からナレンドラ・モディ政権の与党。1980年、ヒンズー教至上主義の旧大衆連盟(ジャン・サン党)系の指導者により結成。
国民会議派(会議派)
(44議席)
マハトマ・ガンジーら独立運動を担った有力者が指導。1885年結成。コングレス党とも称される。1969年に左右に分裂。1978年、インディラ・ガンジーが「ガンジー派国民会議」を結成、1986年までに大半を吸収。中道左派で民主社会主義を掲げる場合もあるが、同時に保守およびポピュリズムの傾向や、インドの財界・財閥との関係も強い。さらに経済政策に新自由主義の傾向があるとされる場合もある。

4.人口動態

  • 総人口:13億1,105万人(2015年推定)
    2025年には中国の人口を超えて14億4,700万人となり、世界最大になると見られている。世界人口に占める構成比は18.1%になる見込み。

5.産業構造と就業構造

主要産業

 農業、鉱業、IT産業

  • 主要輸出品目:石油製品、宝石類、機械機器、化学関連製品、繊維。
  • 主要輸入品目:原油・石油製品、金、機械製品。

就業者数

  • 就業者数:4億7,189万人
    2016年7月に児童労働(禁止及び規制)法が改正さ れ、14歳未満の労働を原則として禁止することとなった。

6.経済状況

経済情勢

  • インドの就業者の業種別割合は、農林水産業に従事する就業者が全体の半分以上。モディ政権は、製造業を振興する「メーク・イン・インディア」をスローガンに掲げ、2022 年までにGDP に占める製造業の割合を16%から25%にまで増やす計画。インド国内のモノ作りを強化することで、雇用の創出、労働者の技能向上、研究開発の強化による技術革新、さらには輸出競争力の強化を通じた貿易赤字の解消を目指している

所得の動向等

  • 一人当りのGDPは、1,617米ドル(2015、ジェトロ世界貿易投資報告)
  • ニューデリー、ムンバイ、バンガロールなどの大都市圏には中高所得世帯が急増。

7.支援組織、国際産業別労組(GUFs)の活動

現地協力・支援活動実施

  • 支援組織:JILAF(日本)、FES(ドイツ)、ACILS(アメリカ)、SASK(フィンランド)、LO-TCO(スウェーデン)、LO(デンマーク)、ACV(ベルギー)、WSM(ベルギー)、FNV(オランダ)、CLC(カナダ)
  • 国際産別組織(GUFs):BWI, EI, IAEA, IFJ, Industriall, ITF, IUF, PSI, UNI

現地事務所設置

  • FES(ドイツ)

8.組合活動

ナショナルセンター

  • 2013年現在、13のナショナルセンターが存在する。(加盟人員順):①INTUC(ITUC加盟)、②HMS(ITUC加盟)、③SEWA(ITUC加盟)、④BMS、⑤AITUC(共産系、WFTU加盟)、⑥CITU(共産系)、⑦UTUC、⑧AIUTUC、⑨AICCTU、⑩TUCC、⑪LPF、⑫LFITU-DHN、⑬NFITU-Kol
  • 上記13組織のうち、①〜⑪の11組織が協議会CTUCC(Central Trade Union Coordination Committee)を設置し、共通の課題に取り組んでいる。協議会は2009年、主にCITU、AITUCなど共産系の組織からの呼びかけにより、緩やかな協議体として結成。インフレ対策、雇用の拡大、「労働法」の適切な実施など10の要望をまとめ、政府などに働きかけをしている。協議会会長はINTUCのサンジーヴァ・レディ会長。

9.労使紛争の状況

  • 労働争議の参加人員、労働損失人数についても近年減少してきているものの、インドに進出している日系企業など外資系企業でのストライキ、ロックアウト、暴力行為は目立っている。原因は、採用・雇用方針、労働組合の非承認、雇用保障および社会保障の欠如、低賃金などが挙げられる。

10.最低賃金制度と労働・社会保障法制

最低賃金

  • 中央政府および州政府は、消費者物価指数に連動して最低賃金の決定、改定を行っている。
    ニューデリー(2014.10.1改定)
    非熟練工:136米ドル/月、準熟練工:151米ドル/月、熟練工:165米ドル/月
    ムンバイ(2014.8.6改定)
    非熟練工:111米ドル/月、準熟練工:119米ドル/月、熟練工:127米ドル/月
    バンガロール(2014.4.1改定)
    非熟練工:87米ドル/月、準熟練工:92米ドル/月、熟練工:94米ドル/月
    チェンナイ(2014.4.1改定)
    116米ドル/月(機械工・熟練工の場合)
    アーメダバード(2014.12.26改定)
    非熟練工:4.4米ドル/日、準熟練工:4.5米ドル/日、熟練工:4.6米ドル/日

労働・社会保障法制

11.その他

JILAFの事業

  • 招へい事業:1989年より今日までに135人(男性102人、女性33人)の若手労組指導者を招へい(2016年度末現在)。
  • 現地支援事業:インフォーマルセクター組織化地域ワークショップを開催(2007~2009年)。職場環境改善セミナー(2011~2013年)、「労使関係・労働政策セミナー」(2014~2016年)。
  • 非正規学校:1998年より、児童労働撲滅を目的とした非正規学校を運営している。
    1998年~2003年 コビルパティ校(アンドラプラデシュ州)
    2004年~2009年 マーカプール校(タミルナドゥ州)
    2009年~2013年 新マーカプール校(タミルナドゥ州)

日本のODA方針

  • インドの第12次5か年計画の目標である「より早く、より安定的で、より包括的な成長」の実現を支えるため、民主主義哉人権、市場経済といった日印間の共通の価値観を基礎として開発協力を推進することを基本方針とする
  • 重点分野を、①連結性の強化、②産業競争力の強化③持続的で包摂的な成長の支援とする。