米国労働長官にスキャンダル
2026年1月31日現在
1月19日のワシントン・ポストや21日のマネー・コントロール紙などが「米国のロリ・チャベスデリマー労働長官に部下職員との関係や執務室での飲酒、また公金による家族旅行の疑惑が発生したが、トランプ政権はこれを否定」と報じた。
疑惑は職員から労働省監察官への通報によるもので「長官の家族旅行に補佐官2名が公金利用の便宜を図ったこと、また長官と部下職員との関係、そして日中の長官執務室での飲酒」が指摘され、その後の調査ではアルコール容器の発見と公用旅行中に長官が部下をストリップクラブに誘ったことが明らかになった。
これについて労働省広報官は「通告は事実無根であり対抗手段を考慮中だが、労働省としては省内ないし個人的問題についてコメントする立場にない。長官は従来通り職務に専念しアメリカ労働者の支援を続ける」と言明。レビット大統領報道官も「大統領も調査について知っており、その素晴らしい仕事ぶりを評価しつつ労働長官を支援してゆく」と語った。
同労働長官は共和党下院議員時代に労働組合を強化する労働組合結成権保護法案(PROアクト)の共同提案者としてチームスター労組と緊密な関係にあり、その関係で前回のオレゴン州下院議員落選後も同労組の強い推薦で労働長官の職を得た。チームスター労組は主要労働組合の中で唯一、トランプ再選に大きな役割を果たしており、将来の共和党にとって労働組合との協力を深める重要なきずなと見られている。他方、労働省への実業界からの評価も良好で、特に労働規制の緩和や見習い制度などに関する実業界寄りの解釈が評価されている。
こうした関係で、同労働長官の任命時には民主・共和両党からの支持を受けたが、その後の政府機関効率化の動きの中ではトランプ大統領に忠誠を誓って多くの労働者保護規制を撤廃させたとの批判が強い。チームスター労組のオブライエン会長は労働長官との個人的関係を強調しているが、他の労働組合指導者と労働長官の関係は希薄なものがあり、AFL-CIOシュラー会長との会見も長官就任前の1回と去る4月の1回限りとなっている。
また実業界ロビイストからは「労働省の政策を実質的に推し進めているのはソンダーリング次官であり、長官は仕事熱心ではなく、出勤回数も少なく、重要事項への決定は限定的」と言われる。また労働省本部職員は「チャベスデリマー長官はそれまでの長官と比べて際立って少なく、仕事のスケジュールも明らかにしない。長年の職員も彼女は幽霊と評しており、モラルはトイレの中だ」と述べている。なお、補佐官2名は休職処分に置かれた。
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