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ボリビアの燃費補助廃止に抗議して労働組合がストライキ

2026.01.13掲載

2026年1月10日現在

12月19日のロサンジェルス・タイムズ(LAT)、及び22日のワシントン・ポスト(WP)などが「南米ボリビアのパズ新大統領政権によるガソリン補助金廃止に抗議して労働組合が19日、各地の主要都市で無期限ストライキに入った」と報じた。

ボリビアでは11月8日、20年続いた左翼・社会主義運動党(MAS)政権に代わってロドリゴ・パズ新大統領による中道右派のキリスト教民主党(PDC)政権が発足したが、新政権は先週、前左翼政権が20年続けたガソリン補助金政策を撤廃したため、1リッターのガソリン価格53セントが1ドルに値上げとなった。撤廃の理由は補助金に年間30億ドルの外貨が使われてドル準備が枯渇し、22%のインフレと経済の混乱を招いたとして、30億ドルを投資に振り向けるとする。

ストライキの労働組合としてWPは「左翼系のボリビア中央労働組合(COB)の鉱山労働者、コケイン栽培労働者などが参加したが、運輸労組などは参加せず、補助金廃止に賛成する労働組合も多いことから抗議デモは広がりを欠いている」と伝たのに対し、LATは「料金倍増の食料価格高騰を招く燃料価格100%値上げに抗議して、運輸労組は首都ラパスやサンタ・クルースの公共交通を麻痺させた。ベルデス運輸労組委員長はストライキは全国に広がると言明した」と異なる報道を行った。

補助金について新大統領は「ボリビアは病気にかかっており、治療が必要だ。毎日1,000万ドルが補助金に使われているが、そのガソリンを国の内外で転売して暴利を貪っているのが密輸業者だ」と声明。実業界も新経済政策を支持して、ドル不足解消と輸入や投資増大に期待をかける。エル・アルト市小売業者組合のパコ会長も「いつかは補助金が廃止されると分かっていた。避けられない問題だ」と語る。

政府はさらに輸入自動車部品の関税廃止と最低賃金の20%引き上げを表明したが、その直後、バス運転手労働組合が抗議デモ不参加を決めた。

左翼政権を支えた左翼労働組合のストライキに対して新政権は、首都の政府官庁周辺を封鎖し、近隣のエル・アルト市の地方議会周辺や6地方のハイウエーも閉鎖した。これに対し鉱山労組委員長は「補助金廃止の布告撤廃まで戦い続ける。政府の政策は実業家に利益を与え、貧者を罰するものだ」と表明した。

WPによると、政治科学のある教授は「ストライキに出た労働組合は来年の知事選挙や市長選挙に向けて力を誇示しようとしたが、広がりを欠いたことで弱体化を露呈した」と語る。

以上