活動報告 労使関係開発

2025年度 フィリピン NTUC Phl/JILAF労使関係セミナー

開催: 2025.09.01 2025.09.02
集合写真
開催地:ケソン市

出席者

  • NTUC Phl 対面参加者39名
  • オンライン傍聴者約50名

活動内容

9月1日と2日に、フィリピン・ケソン市でNTUC Phlと共催で労使関係セミナーを行いました。現地の労働環境や課題をさまざまな角度から学びました。

1日目に、フィリピンで広がる“Endo(エンド・オブ・コントラクト)契約制度”がNTUC Phlによって取り上げられ、正社員としての雇用保障や福利厚生を避ける慣行が、労働者の生活と雇用の安定を脅かしているという指摘、すべての労働者を守るためには労働組合の交渉力強化と政策の制度化が欠かせないと強調されました。また、「SDGsにおける労働組合の役割」、「NTUC Phlのユースと女性に関する取り組み」、「フィリピン国家労働安全衛生(OSH)枠組みについて」のセッションでは、全ての労働者が守られるために労働組合の役割が広く議論されました。

そして2日目に、JILAFによる「職場における労働安全衛生-POSITIVE」と「責任あるサプライチェーンにおける労働組合の役割-PROACTIVE」のセッションが行われ、グループ討議で職場の環境改善に向けて優先分野として掲げられました。また、「フィリピンのユニバーサル・ヘルス・ケア」では、全国民皆保険制度の展開の進捗について説明がありました。

最後のセッションでは、参加者がアクションプランを発表しました。ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現に向けて、安全衛生環境の改善、ハラスメント防止、労使対話の強化が共通の目標として掲げられました。また、その実現には、労働組合員が国際労働基準や国内法を理解し、対話力を磨くこと、そして次世代リーダーの育成が不可欠であることが確認されました。

今回ご協力いただいた関連機関一覧

フィリピン全国労働組合

(NTUC Phl)

在フィリピン日本大使館 フィリピン経済企画開発省

(DEPDev)

フィリピン労働安全衛生センター

(OSHC)

フィリピン健康保険公社

(PHIC)

ありがとうございました。

参加者の様子

  • グループ討議
  • 「職場での安全衛生改善」セッションのゲーム