2025年 メキシコの労働事情(中南米チーム)
以下の情報は招へいプログラム「中南米チーム」参加者から提出された資料をもとに作成したものである。
参加者情報
- メキシコ労働者全国連合(UNT)
- メキシコ労働組合連盟(CTM)
基本情報(外務省データ2025年10月20日更新分より)
人口:約1億2,601万人(2020年国立統計地理情報院(INEGI))
宗教:カトリック(国民の約7割)(2020年 INEGI)
政体:立憲民主制による連邦共和国
1,はじめに
特に若手労働者や女性、非正規労働者への影響が注目される。
2、労働事情について
直近に発生した(もしくは発生している)労働争議について
<UNT>
- 新規採用パイロットや女性が休暇・割当ての不平等に直面。
- 内部委員会とジェンダー平等作業部会を設置し、割当てプロセスの透明化と公正な指針策定を開始。
- 構造的不平等の是正が今後の協約に反映される見込み。
<CTM>
- 勤務時間や週末業務負担で緊張が生じたが、組合が介入して調停委員会と説明集会を実施。
- SNS上の誤情報への対応や投票プロセスの透明化により、協約は95%の賛成で成立。
- 現場に根差した組合活動が信頼構築に不可欠であることを示す。
労働法について
- メキシコは連邦労働法(LFT)で個別・集団労使関係を規定し、基本的権利(賃金、労働時間、休日、社会保障、組合の自由、ストライキ権)を保障。
- 労働司法の強化(連邦・州裁判所整備)、テレワークやプラットフォーム労働の規制、ジェンダー平等・差別禁止の導入が進む。
- 週労働時間の40時間化が議論され、CTMは段階的移行や休暇保障、産業別交渉適用、メンタルヘルス配慮を提案。ILO条約にも準拠。(CTM)
社会保障制度について
- メキシコの社会保障は混合型で、IMSS(民間)、ISSSTE(公務員)、INFONAVIT(住宅)、IMSS-Bienestar(無保険者)などが運営。
- 年金は個人勘定方式で、最低保障年金はあるが十分ではない。非正規労働者向けに高齢者福祉年金も支給。65歳以上に隔月で6,000ペソが支給。
- 医療サービスはIMSSとISSSTEが提供、無保険者はIMSS-Bienestarでカバー。高齢化が進んでいることもあり、医療サービスの需要が増加しているが、インフラ不足が課題として残る。(UNT)
3、その他特質事項
<UNT>
組合員の世代間ギャップが、若手パイロットの疲労・メンタルヘルス・休養・デジタルデトックスの権利など現実的ニーズへの理解を妨げている。
これらは本来緊急に取り上げられるべきであるにもかかわらず十分に反映されていない。
