2025年 アルゼンチンの労働事情(中南米チーム)
以下の情報は招へいプログラム「中南米チーム」参加者から提出された資料をもとに作成したものである。
参加者情報
- アルゼンチン労働総同盟(CGT-RA)
基本情報(外務省データ2025年5月23日更新分より)
人口:約4,554万人(2023年、世銀)
宗教:カトリックなど
政体:立憲共和制
主要産業:農牧業(油糧種子、穀物、牛肉)、工業(食品加工、自動車)
GDP:6,461億ドル(2023年、世銀)
物価上昇率:229.8%(2024年、IMF)
労働事情について
- 団体交渉の法的保障
アルゼンチンでは団体交渉が国家憲法、ILO第87・98号条約、労働組合法23.511号、関連法令14.250号・24.185号で保障されている。憲法第14条bisにより、労働組合は労働協約締結権を持ち、労働条件の改善手段となる。ILO第98号条約に基づき、労働組合による使用者団体への自主的交渉を促進。 - 実務例
建設労働者組合(UOCRA)は建設会議所(CAMARCO)と全国的団体交渉を行い、労働協約76/75号に反映。個別工事では別協定も締結。 - 規制の動向
政府は緊急必要法令70/2023号で団体交渉を個別・企業単位に規制し、組織労働運動を弱体化させる意図がある。
労働法について
2023年12月の現政権発足後、緊急必要法令70/2023号を公布。内容は、スト権制限、組合費新要件、試用期間延長、未登録労働者罰金廃止。
組織労働運動は違憲訴訟を提起、全国労働裁判所が同法令の一部を違憲と判断。最高裁に上告中だが、法令は停止中。
政府の賃上げにも影響し、実質賃金低下・自由交渉制限を招く。緊急法令340/2025号でもスト権制限が課され、組合は違憲訴訟を提起し停止中。
社会保障制度について
現政権は医療削減、障害者支援縮小、年金モラトリアム廃止・増額停止などを実施。
PROCREAR基金制度(住宅取得支援・雇用創出)は解体され、直接的には17万人、間接的には40万人に影響。
高齢者・年金受給者は抗議デモを実施し、広く国民・労働運動の支持を得ている。
