国際労働財団(JILAF)とカンボジア労働組合協議会(CTUCC)との共催で、労使関係や日本の雇用安定の取り組み、男女平等をテーマとした「労使関係セミナー」を2月9~10日、カンボジア・プノンペンで開き、30人が参加した。JILAFの現地支援事業として、はじめてカンボジアでの事業であり、CTUCCに加盟する3組織(CCU、CCTU、CLC)も集結した。
はじめにCTUCC・ロンチョン事務局代表から「JILAFのセミナー開催のため、カンボジアの3つのナショナルセンターが協力できたことをうれしく思う。このセミナーで日本の男女平等や雇用安定の取り組みを学び、カンボジアの労働運動に生かしていきたい」とあいさつ。
セミナーではJILAFより「世界の労働運動の流れ」「日本の雇用の安定に向けて」について講義を行い、「グローバル化の中、自国だけではなく、労働者の国を超えた連帯が必要である」などを強調して説明した。また、日本の非正規労働等の現状を紹介した。
次にITUC-AP・鈴木書記長から、「CCUとCCTUがITUCへの準加盟となったことで、3組織が同じ土台に立つことができたことをうれしく思う。今後もITUCはカンボジアの労働運動の連帯強化につながる活動を支援していきたい」と述べた。
続いてCTUCCからは、[1]カンボジアの男女平等に関する歴史[2]労働組合の活動[3]社会保障制度[4]労働法の観点から見た労働者の権利――等に関する講義が行われた。
最後に参加者から「日本の労働状況や男女平等の取り組み、春闘の仕組みなどを学ぶことができた。連合は男女平等の取り組みを法律に反映させるための活動を実施していることに関心をもった。カンボジアでも現在法改正を行っており、このセミナーでの経験を今後の活動に活かしたい」との感想が聞かれた。
月日 | 内容 | |
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02月09日 | 水 | 労使関係・生産性セミナー(1日目) |
02月10日 | 木 | 労使関係・生産性セミナー(2日目) |