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No.553(2019/7/26)
2019年7月9日 ルノーグループ、そのグループ労使協議会 とインダストリオールは、QWL(労働生活の質)に関するグローバル協定に署名した。

 ルノーのチーフエグゼクティブオフィサーであるティエリー・ボロル会長、バルター・サンチェスインダストリオール書記長、フランスの労働組合連盟およびその他の労働組合連盟や労組グループ委員会のエリック・バイダル書記間で、グローバル協定「ルノーグループの中で共に仕事の世界を築く」に署名した。

 10の労働組合連盟またはグループ労使協議会に代表される組合によって署名されたこの協定は、グループレベルでも地域レベルでも社会的対話を構築するための基本となる。それは地域の協定の交渉を通して、新しいイニシアチブの可能性と開発を促し、従業員のQWLを改善するため実用的な解決策を見つけることに役立つ。

 ルノーCEOボロル会長は「ルノーがそのような革新的な協定に調印することを誇りに思います。世界中の私たちのチームが労働生活と私生活のバランスを尊重し、より安全で魅力的な環境で働くことを保証します」と述べた。

 インダストリオールのサンチェス書記長は、「新しい推進システムとデジタル化は労働環境を大きく変えつつあり、私たちは社会的にこの変化に備えなければなりません。この協定は、世界中の私たちの組合が交渉の中でこれらの変化に対処することを可能にします。特に、各従業員に必要なスキルの開発を提供し、それによって今日の労働者が明日も雇用されることを保証します」と述べた。

 持続可能なアプローチを通じて、新しい協定は職場での生活の多くの側面、特に従業員が業績と良き生活を組み合わせることを可能にするものだ。

 グループの全従業員を含むこのアプローチは、5つの基本原則に基づく。

  • 労働の世界での進化に関する対話
  • 共同管理システム
  • 社会的一体性への持続可能なコミットメント
  • 仕事と生活のバランス
  • 労働環境への適応

 この新しい協定は、2013年7月2日に締結された「持続可能な成長と開発のための共同作業にコミットする」という世界的枠組み協定(Global Framework Agreement) を補完するもので、基本的な社会的権利を尊重するという当グループのコミットメントを確認し、職場での暴力や嫌がらせと闘うためにILOによって今年採択された条約を取り入れる。

 ILOガイ・ライダー事務局長は「この協定は、ILO100周年記念の結論の1つを実行している。将来の仕事は事前に書かれているのではなく、社会対話を通じて、労働者がそれをどうするかにかかっている。労働変革の課題に関して、この自発的かつ積極的な役割を果たした署名者達を歓迎したい」と述べた。

 エリック・バイタルグループ委員会書記は、「この新しい協定は、各地域の社会対話の枠組みの中で、世界中のルノーグループ従業員の日常生活に即した具体的な行動への道を切り開くものである。 この新協定は会社の業績とルノーグループ従業員の社会的処遇を調整することを可能にした」と述べた。

発行:公益財団法人 国際労働財団  https://www.jilaf.or.jp/
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