2010年9月26日から10月9日までJILAFの招聘で来日した「カンボジア・モンゴルチーム」は、広島の平和記念資料館、原爆ドームなど平和公園を視察し、彼らは広島の原爆の恐ろしさに衝撃を受け、次のような感想を述べた。
「広島の被爆後の実相を実際に自分の目で見て、平和の尊重、とりわけ、核兵器を用いた戦争を二度と起こさせないことを繰り返し訴え、世界に発信していく必要性を感じた。」
そして彼らは、日本における北朝鮮による拉致被害者の早期帰国の取り組みにも賛同し、プログラム参加者8名全員の総意として、「核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現」と、「北朝鮮による拉致被害者の一日も早い解放」を内容とする「平和アピール」をとりまとめた。
参加者を代表してモンゴルのガンボルト・スフバータル氏が、「このアピール文が日本国民だけでなく、世界中の人に世界平和の実現を呼びかけることになるよう願っている。」と述べ、アピールを行った。
連合、原水禁、核禁会議は、核兵器廃絶による世界の恒久平和の実現をめざし、2010年4月の「核兵器廃絶を求める署名」(660万筆超)の鳩山総理大臣(当時)への提出、5月の「核兵器廃絶・2010ニューヨーク行動」、8月の広島・長崎平和行動をはじめとする平和運動の取り組みをすすめている。
今後も、国際労働組合総連合(ITUC)や「平和市長会議」、多くのNGOとも連携し、核兵器廃絶と世界の恒久平和の実現に向けて、国内外の世論の喚起に取り組んでいくことにしている。
国際労働財団(JILAF)の招聘プログラムでは、アジア・アフリカ・中南米を中心とする諸外国から若手労働組合指導者を年間約100名程度招聘している。
招聘プログラムでは、日本の労働運動、労使関係、労働法制に関する講義や連合、厚生労働省、構成組織、地方連合会等への訪問をプログラムに組み込んでいる。また、一部のプログラムを除いて、招聘者に日本の平和運動の取り組みについて理解を深めてもらうため、自主財源により広島又は長崎を訪問している。