2002年 フィジーの労働事情

2002年6月5日 講演録

フィジー労働組合会議(FTUC)
イニアブキアラウ

フィジー電力労働組合青年代表

 

FTUCの状況

 国営企業の再編成と民営化の問題について申し上げます。労働者が直面している問題は、国営企業から民間企業に変わった時に労働者の様々な労働条件が変わる問題です。問題は、国営企業で享受していた労働条件が、民営化された企業で同じように享受できるかどうかということです。
 新しく民営化された企業の賃金のガイドラインがどういうものになるのかということが第2番目の問題です。例としては、私が働いているフィジー電力会社について申し上げます。この企業は公営企業です。現在は1つの企業ですが、今度3つの企業に分割されることになっています。3つそれぞれがさらに小さな下請け企業に分かれることになっています。
 この新しい企業が幾つにも分かれて、労働者が果たすべき職務がどういうものになるのか、それが労働者にどういう影響を与えるのか、また、契約はどういうふうになるのか、新しい契約はどういうふうに労働者に影響を与えるのか様々検討すべきことが考えられます。また人員整理で解雇される労働者も出ると思いますが、その人たちが受けとる一括人員整理手当の中身がどういうものなのかも検討しなければなりません。現在、労働組合は1つですが、企業が分割されると幾つかの小さな組合になってしまいます。その小さな組合を法律に則っていかに設立していくかという問題があります。
 2番目のポイントは、労働法についてです。現在のフィジーの労働法は、英国の植民地時代につくられたものです。この労働法は幾らか改正されてきました。労働組合と政府は更に改正したいと思っていますが、どう改正するべきかという研究が、学者によって行われています。なぜ改正が必要かというと、現在いろいろな変化が起こっているので、それに合わせなければならないからです。
 第3番目のポイントは繊維産業についてです。現在、フィジーの繊維産業で非常に悲しむべき事態が起こっています。最近のことですが、ある経営者の話が新聞に載っていました。この経営者は夜逃げしてしまいました。
 金曜日に仕事が終わった時点で労働者に賃金を支払い、土曜日には従業員には告げずに荷物を片づけ、日曜日にはすべてを持っていなくなってしまいました。従業員が月曜日に出勤すると、悲しいことにその建物は何もかもはぎとられていて、何にも残っていませんでした。労働省の係官が、この経営者が残していった僅かばかりのものを売り払って、そのお金で従業員に幾ばくかの支払いを行ないました。海外からの投資家はフィジー人ではなくて海外から連れてきた労働者を雇うことがほとんどです。
 第4点は、労働組合活動についての若者の参加、関与についてです。今、若者を労働運動にしっかり取り込もうということにあまり重点を置いていません。上の世代の組合員がいなくなったときに、若い組合員は何もなくて取り残されることになってしまうと考えられます。