2005年 イエメンの労働事情

2005年9月7日 講演録

イエメン労働組合総連盟(GFWTUY)
バッシャール・アフムード・アルマドハギー

 

 1956年3月、南イエメンに総同盟が誕生した。1962年北イエメンに同種の連盟が発足。1990年1月に統一された総連盟が結成された。
 総連盟の目的は、労働者の権利を守り、経済的社会的な地位を向上させることであり、組合の独立と自由な活動を行うことである。また、表現の自由、基本的人権の擁護を守る、海外で働く労働者とその家族を保護する、国際的な連帯を深める、働く女性を労働組合活動に巻き込む、労働環境の改善、児童労働の廃止等も目的に入っている。
 労働組合活動の正当性については、憲法の57条に、国民は労働組合、職業組合を組織し、その活動が合法的であることを保障されている。また、2002年の労働組合法(35条)は、労働者が組合を結成し、独立かつ完全に自由な活動をする。また、スト権を有することを保障されている。政府が既に署名している多くの国際条約は、この基本的な人権が保障されている。
 労働総同盟の構造は、ピラミッド型で、大会、中央評議会、執行部、会計及び組織委員という4つの階層に分かれている。執行部には、組織局、総務局、対外局、社会保障局、文化広報局、経済局、労働安全局、婦女子問題局、民主主義と人権・自由を開発する局に分かれている。
 また、総同盟は14の一般組合から構成され、全国をカバーしている。そして、アラブ国際組織とも連帯を行っている。単組にあたる労働委員会は、2350あり、それぞれの県に地方組織として12支部がある。組織人員は、約35万人である。
 総同盟は、政府の主な機関に参加している。主なものは、労働評議会、職業訓練最高評議会、住民問題最高評議会、労働紛争仲裁委員会、社会・年金等機関等がある。
 教育訓練プログラムの中に、労働者の能力開発、民主主義と人権向上セミナー、国際的基準に基づく教育訓練がある。
 前途のアラブ及び国際的な組織とは、アラブ労働組合総連合、ICFTU、ILOである。その他、総同盟として、国政、地方選挙・監視、民主的路線強固のためのキャンペーンにも参加している。
 イエメンは、民主的土壌があり、22の政党が存在し、憲法は完全な表現の自由を保障している。イエメンは、世界177カ国のうち、149番目のLLDC(後発発展途上国)である。貧困ライン以下の生活人口は42%。失業率は、45%で厳しい状況にある。