1998年 ベネズエラの労働事情

1998年9月24日 講演録

ベネズエラ全国商業従業員労働組合
イワン・アルベルト・ガルシア・コリーナ

書記長

 

労働組合の歴史

 私は、全国ベネズエラ労働組合連合傘下の全国商業従業員労働組合(ANDE)を代表して参加しました。この組織自体は、1936年につくられたものです。ANDEという組織は、24種の代表組織をまとめていますが、1936年、ANDEができた同じ年の12月の段階で石油組合鉄道組合と一緒になり、CTV、全国ベネズエラ労働組合連合ができました。その時の会長が、我々のANDEの会長です。CTV、全国ベネズエラ労働組合連合の幹部は36名で、今の連合会長は94年の段階で選出されました。幹部の選出は5年ごとに行われて、各地方の代議員が選出されます。次の選挙は1999年ですが、法律自体が改正になり、今までは地方の代議員が選挙をしていたわけですが、今度は、国全体の全員が投票するという形になっていきます。CTVという組織は24の地方組織、つまり24の州がそれぞれ組合連合会を持っていますが、地方レベルのもの、そして78の全国レベルの組合、その両方が加盟していますので、地方の組織、全国の組織を合わせて、全体で100の組合で構成されています。1999年1月には新たなバルガス州ができ、そとにももう一つ組織ができることになるので、組合員が増えることになります。CTVという組織は、下部の組織、すべての全国レベルの組織、地方レベルの組織を合わせると、全部の労働力人口の約33%が組合員という計算になります。具体的な数字としては、270万人の労働者が組合員として加盟していることになります。我々のCTVという組織のほかに、我が国にはあと3つのナショナルセンターが存在しています。CTGTL、CODESA、それからCUTVのがありますが、これらの3つの組織、ナショナルセンターは、各1つの政党に支持されている連合金です。一方、我々のCTVは多数の政党の参加が認められていて、多党に支持されている組織です。CTVは、我が国の中で一番重要なナショナルセンターですが、公な形である1つの政党を支持するということはしていません。しかしながら、やはり大きな政治勢力を占めていますので、民主活動党を支持している形になっています。この民主活動労、PADという政党が一番強い力を持っている政党ですが、CTVの中では75%の支持者があります。先ほど言ったように、CTVは多党支持ということがあるので、残りの政党を支持している人たちは組合員の中の25%です。このように、国の非常に大きな勢力、代表的な組織だというふうに考えられているCTVは、民主主義の大きな柱の組織であると考えられています。

失業間遠とインフレ

 我が国における現在の大きな問題についてですが、失業者が労働力人口の15~17%を占めています。失業が増えたというのは、やはり政治が労働者を保護しなかったという現在の政権の政策のなさというものが大きなもので、あと外国の企業が我が国の中の労働市場に対して不信感を持っていたというのが大きな問題だと思います。そしてまた、完成品の密輸というものが大きく入ってきたという問題があります。繊維製品音響製品、家電製品というものの密輸です。
 第2の問題としては、インフレの問題があります。9月の段階で、累積インフレ率が24%になっていて、また同時に、中小企業に対する銀行の利率が75%から80%の率です。このようなために、中小企業にとっては給与を増やすことができない、給与を絞っていくという対策を取らざるを得なくなってきています。
 そして、第2の問題がまた第3の問題を引き起している形になっていますが、財政の問題です。我が国の財政というものが、石油1バーレル、18ドルという計算で行われているにもかかわらず、現在の石油の価格が1バーレル、9ドルにも満たない価格になっています。このように、失業が増えてきたということにより、学生が教育を続けられないという状況が起きてきます。そうすると、そのような学生ら、また失業者がインフォーマル・セクターを構成していって、そのために、先ほど言った15~16%の失業率とともに、このようなインフォーマル・セクターに携わる人たちが労働力人口の35%はいます。最終的には労働力人口の52%というのがきちんとした給与所得者ではなくなっていて、国にとっては大変大きな問題になっています。
 このような状況の中で、直ちに行動を起こさなくてはいけませんが、まず第11に政府、経営者、そして組合の三者の会談が必要になります。そして社会保障問題。社会保障の中でも、健康保険の問題、年金の問題教育の問題司法の問題の制度の改革を進めていく必要があります。

男女平等への取り組みと成果

 ベネズエラの組合が達成できた成果について、お話しします。社会的な分野においては、女性の権利の保護という問題があります。出産後1年間は現在のポストから転勤させることはないという権利を獲得しています。公共部門、例えば各省庁、国会、国会の中でも上院、下院両方組合等においても、女性の30%のクォーター制が導入されています。事実、我々の組織の中では、65%の女性が幹部のポストを占めています。11月8日に選挙があります。その中で、女性が30%を占めていない政党の参加は許さないというのが選挙委員会の方針です。ほかにも幾つか重要な達成があり、週に40時間という勤務時間の達成です。また、日曜日及び祝日の勤務に関しては、普通の日の給与のほかに、3.5日の給与が適用されるということが達成されています。