2007年 ペルーの労働事情

2007年2月7日 講演録

ペルー統一労働組合同盟(CUT-PERU)
ルース アンヘラ アンチョレナ ウマラ

シンテル電話関係労働組合社会保障担当書記・女性問題担当書記

 

 ペルーの労働人口は1,300万人、そのうちで雇用者は15%程度、うち民間が55%、45%は中央と地方の公共部門の労働者である。労働力の大半の学歴は中学校卒で、文字を読めない人の割合が高いのが実態である。労働人口の大半は農村地域で農業と牧畜での自給自足の生産活動をしている。都市部では、多くの人が一般向けの商売や零細な製造業、手仕事的なサービスの提供といった形の自営業を営んでいる。若者や女性、障害者の大半は失業状態か、農村や都市部で自営業を営むという形で存在している。非常に低い識字率と低い教育水準によって、生産性の水準は大変に低いのが実情である。
 ペルーにはさまざまなナショナルセンターが存在している。そのうち、組合員がたくさん加盟しているのが、CGTPとわれわれのCUT-PERUである。多数の労働者が組織化されているセクターは、初等教育の部門、公共部門での医療部門、公共事業を行う土木工事部門で、これに続いて商業連合の中の自営労働者組織も加盟している。
 労働運動の主要な目標として、CUTをはじめとするナショナルセンターは、組織化が進んでいないセクターの組織化の促進に積極的に取り組んでいる。労働者の権利と社会的な福祉の増進を図る目的をもって、組合結成のために社会政治的な運動を進めており、現在、CUTの16の地方組織に加盟するさまざまなセクターの労働者の数は45万人に達している。
 セクターレベルでは、企業内労組から職業別労組へと組織形態を変える方向になっている。大量解雇や、一つの企業が複数の企業に分離されるといった措置がとられたことから、企業内労組が消滅してしまう方向に進んでいるため、規約を変えて職業別に切り替えていくしかないのである。現行の労働法では、組合結成には最低20人が必要となっており、第3次産業化や分散化、そして離職率の恒常的な高さの中では、企業内労組の結成は不可能に近い状況になっている。こうした理由から、私が所属するテレフォニカグループの組合も、規約を職業別組織に変えたことで、グループ企業とその下請企業の労働者たちが個人で組合に加盟することが出来るようになり、加盟者も増加した。
 現在わが組合は、団体交渉のプロセスにある。職業別労組として要求書を出したが、グループ企業のほうでは、労組がそのような形で交渉する資格はないと主張して交渉を拒否した。現在労働省に対して、職業別労組として交渉ができるようにするために、裁定を求めて申請しているところである。