2005年 ペルーの労働事情

2005年2月16日 講演録

ペルー統一労働組合同盟(CUT-PERU)
フアン バウチスタ ウアイア アクシス

SUTSA INIEA労働組合(農業研究所) 書記長

 

CUT-PERUについて

 ペルー統一労働組合同盟(CUT-PERU)では書記をしています。また、農業研究所農業部門単一労組では書記長をしています。まず、私は日本の労働組合運動に対する賞賛の気持ちをここであらわしたいと思います。日本の労働組合は協調、結束というものを大切に活動を行い、経済活動、社会活動などを前進させ、そして労働者の福祉をなし遂げてきました。
 私たちの国ペルーのナショナルセンターとしては2つの組織があります。1つは私どものCUT-PERUで、この組織では労働者の自由な活動を第1のコンセプトとして活動をしています。また、会社の従業員労働者だけではなく、家事労働者、自営業の人たちの加盟も歓迎しています。そのような活動を通じて、社会的、経済的、また文化的な発展を目指そうというものです。私どものナショナルセンターは1993年12月12日に設立された、比較的若い組織です。1995年に国際自由労連に加盟し、またその地方組織(ORIT)に加盟しました。そういった組織の中で、また私が直接加盟する農業部門労働者単一労組の中での私の活動を申し上げます。

組合の活動

 農業部門労働組合の執行部のメンバーとしてCUTとの調整、連携をとりながら、さまざまな地域、地方、それから国レベルのイベントに参加しています。また、私たちは前政権時代に大量解雇された労働者の人たちの再就職のための活動も行っています。さまざまな反対運動などを行った結果、第27-803号法というものの公布を勝ち取り、彼らの再就職への道が開けてきました。このような活動は公共部門、民間部門双方で行われています。また、CUT-PERUとして署名活動も行っています。これは自由貿易協定の是非というものを国民投票にかけて諮ろうと呼びかけるための署名です。この問題に関しては、国のさまざまな組織にこの活動が広がっており、自由貿易協定というものは全国レベルで議論する必要があるという考えが広まりつつあるところです。
 私の所属する組合に関しては、2年前につくられて以来、私はその中で成長ぶりを見ることができていますが、組織の強化、それからナショナルセンターとの連携などのために日々努力をしているところです。また、経営協議会などのメンバーとして、さまざまな経営についての話し合いをしたり、経営者の人たちと直接の話し合いをしたりもしています。そしてまた、執行部として定期的な話し合いなどもしており、そういった中で医療保険を持っていない労働者の人たちに対する医療サービスの実施などについても検討をしています。この医療保険を持たない人々というのは期間雇用労働者の人たちのことです。もう一つ私たちが努力をしていることは、農業に関する調査活動のプログラムを策定することです。これに労働組合の参加を働きかけています。

国内の労働環境

 そして労働環境について申し上げますと、ペルーの人口は2,740万強、その中で1,800万強が労働可能人口です。そして1,200万強が経済活動人口になっております。組織化率は現在3.1%です。これは改善されつつあるわけですが、この低い組織化率は前の政権の時代、つまり独裁政権時代に労働組合運動が非常に迫害されていたことが原因となっています。その当時労働組合運動というものはテロリストと同意語と思われていた時代でした。
 そして企業規模における労働人口の割合ですが、公共部門では中規模企業、それから大規模企業が経済活動人口の中での比率を下げています。公共部門の各企業の参加率は90年から92年までの期間の11.1%から96年ー2000年度の8%まで下がっており、それから中規模企業、大規模企業の参加率は同じ時期の17.7%から15.3%に下がっています。それに引きかえ小規模企業の数は、11%とパーセンテージが変わらず、また自営業、それから個人で商売をしているような労働者の数が1.6%から3.5%と大きく増えています。
 そして労働の柔軟化というものがまた非常に大きな問題になっていますが、第728号法で柔軟化というものが認められつつあるところですが、私どもはそれに対する反対運動を大々的にしており、労働一般法で労働者個人、それから集団の労働条件の改善を求めています。その中で労働組合運動は積極的な参加をしているところです。
 そして労働法制に関してですが、ペルーではあまり尊重されていません。日本ではそういった法律がきっちり守られているのに、ペルーではなかなか守られておりません。ILO関係の協定については11号、87号、98号、そして151号が国として批准しているものです。
 またこのような機会を私に与えてくださったことに感謝したいと思います。今回のセミナーを通じてさまざまな仲間と知り合うことができました。ここで学んだことを、国に帰って私たちの活動に反映させることがこれからの私の課題となると思います。