2003年 パラグアイの労働事情

2003年2月19日 講演録

パラグアイ中央統一労働組合(CUT)
アレハンドロ エラディオ リケルメ

パラグアイ中央統一労働組合 財政担当

 

CUTの状況

 パラグアイ中央統一労働組合(CUT)の中には15人の執行委員がいます。経済状況は危機的な状況にあります。社会的な条件の悪化、政治的の不安定という問題も抱えています。これらの問題は近年、継続して起きていて、その問題で一番影響を受けているのは国民で、その責任は当局にあり、関係機関の決断力のなさ、行動力のなさが原因です。
 経済状況は年々悪化しており、雇用が生まれず、失業が増え、企業の倒産件数は増え、就業のチャンスが閉ざされています。投資が減少し、コストが年々上がり、さまざまな制度や、民間、公共機関の信頼度が落ちています。そういった状況の中で、私たちの気持ちは沈み込んでいます。国営企業の民営化のプロセスも進んでいます。こういったことにより、国民はますます貧乏になっています。

CUTの活動方針

 CUTの目標についてお話しします。さまざまな労働組合が全国レベルの組織に幾つかまとまっており、国には大きな4つのナショナルセンターがあります。CUT、CESITEP、CPT、CGTで、この4つが一緒になって、例えば民主化の監視であるとか、経済的な不均等の排除とか、富裕な特定のグループにだけしか利益をもたらさないような搾取、飢えを増幅するような経済的な構造を打ち破るための努力とか、医療、教育にもっと力を入れられるような構造とか、さらに雇用を増やしたり、職業訓練を行うようなチャンスをつくるための努力とか、賃上げの努力、労働関係の法律の形骸化を防ぐための努力、社会保障制度の運営の透明化などを共同で目指しています。
 このような問題の解決は容易なことではありません。本年4月に大統領選挙があります。今度できる新しい政権から、より多くの労働者支援の政策を獲得しなければならないと思っています。
 パラグアイには、4大ナショナルセンターを含めて、全部で10のナショナルセンターがあります。これまで政府は、それらのナショナルセンターの統一化を支援するよりも、分裂化を促進することに力を注いできました。ナショナルセンターを統一するのは、容易なことではないと考えています。パラグアイは人口500万人なのに、ナショナルセンターが10もあります。私たちの活動は順風満帆とは言えません。
 昨年12月には、経営者団体と激しい闘争を行ないました。ほかの国々もそうかもしれませんが、パラグアイもドル化の影響を受けています。経営者はドルでいろいろな料金を徴収しようとしています。例えば12月の闘争のときは、電気料金をドルで徴収しようという動きがあり、それに対して、私たちはデモをやったりして反対をしていたのですが、この反対運動がいつまで続けられるかわかりません。経営者団体からのいろいろなプレッシャーが非常に強いこと、それから経営者側はさまざまな手段を使って、このドル化を達成しようとしているからです。