2007年 コロンビアの労働事情

2007年2月7日 講演録

コロンビア労働組合連盟(CTC)
ロサ エレナ フレレス ゴンサーレス

女性繊維労働組合会長兼CTC女性部長

 

 コロンビアでは近年、国民の生活の質の低下や格差の拡大がさらに進んでいる。その原因は3つある。貧困層の増加、所得分配制度や所得控除における欠陥、過剰な設備投資である。人口の68%が貧困・極貧状態にあり、貧富の格差は中南米ではブラジルの次に大きな国である。世界の貧困層の1.2%がコロンビアに集中している。農村での貧困層の割合は80%であり、5つの企業グループが業界の資産の92%を握っており、50%の企業グループが工業、商業、輸送業、農業の60%を支配している。
 IMF勧告をもとにした経済政策は、対外債務の返済を優先しそれを保証するために、厳しい緊縮財政が強いられている。勧告の中には公共サービスの民営化、財政支出の削減、増収のための税制改革、国立銀行・公立銀行の民営化などがある。国会議員の犯罪、司法制度の崩壊など、国家は極めて厳しい状況に追い込まれている。
 労働市場は分離傾向、不安定雇用の増大、第3次産業化が進んでいる。就業人口の64%の1,100万人が非正規雇用で、そのうちの55%はインフォーマル・セクターで働く女性である。正規な形で働く人は700万人で、その中での正社員は400万人、臨時的雇用が300万人をしめている。
 1,700万人の就業人口のうち、労働組合の加盟者は110万人である。労働組合を作ろうとする動きに対しての経営者側の抵抗などによっても、運動に参加し、労働者の代表として活動する民主的な労働運動の可能性が狭められている。
 女性と若者の労働者は賃金の格差、職業教育における制約、医療や社会保障などにおける不十分な保護、労使関係における女性に対する不適切な扱い、団体交渉の代表に女性や若者が少ないといったような多くの差別に直面している。
 コロンビアには3つのナショナルセンターと1つの年金受給者組合があり、3つのナショナルセンターは全国統一部隊という名の組織を作って、国に対する働きかけを強化していくよう努力をしている。
 CTCの若手メンバーはコロンビアでは憲法が守られていないこと、労働法制が不安定であること、労働組合や組織の自由、団体協約が脅かされていることなど、社会的な情勢をよく承知しており、若者を地方連盟、全国連盟などの労働会議の場に、積極的に参加するよう呼びかけ、ILO、ORIT、ITUCなどの国際的なプログラムにも積極的に参加するよう努めている。