2011年 アルゼンチンの労働事情

2011年12月9日 講演録

アルゼンチン労働組合同盟(CGT)
Mr. エドワルド・オマール・カベージョ・ゴンザレス

 

1. 労働事情(全般)

 一般的には、労働法制は労働者を保護する適切な基準を有しており、自由な組合活動が保障されている。団体交渉は2003年から現在まで、広く促進されてきた。従って、現在、組合と経営側は新たな課題に対応することになる。失業者数は減少傾向にあり、スト件は認められている。

2. 労働組合が現在直面している課題

1)最近の技術革新を反映していない古いものであるため、労働協約の一部の活動の全般的な見直しが必要。
2)団体交渉の対象事項の拡大。賃金以外にも他の重要な事項を話し合うこと(例えば、労働者の研修・教育、派遣労働や不安定労働、労災等)。

3. 課題解決に向けた取り組み

 団体交渉に関する全ての活動に力を入れている。活動内容を豊かにし、より多くの成果やより良い協定を勝ち取るため、チームを作り、団体交渉に力を入れた組合の活動を行なっている。政府や経営側の協力により、組合は労働者の教育や研修で活発な役割を果たすようになった。職場の安全と健康にも取り組んでいる。独自の専門チームをつくり、労働者だけではなく一般国民にも啓発活動を行なっている。
 さまざまな雇用形態での労働の不安定化に反対し、憲法の原則とILO条約の原則の順守を要求し、さまざまな組合活動を行なっている。

4. ナショナルセンターと政府との関係

 2003年以降CGTは政府を支援するような関係を保っている。その理由は、政府の政策によって多くの雇用が生まれ、失業率も低下していることになる。また、政府は団体交渉を強力に促進させている。その結果、給与水準が上がり、よりよい富の再分配が実現されている。一方、政府とは、特定の問題で意見の対立もある。対話をしても、合意に至らない場合は、最後の手段である実力行使となる。

5. 多国籍企業の進出状況と労使紛争

 アルゼンチンでは、多国籍企業にも一般企業と同じ法制が適用される。多国籍企業のアルゼンチンでの労働基準が本国よりも劣る場合には、労働組合の活動により、より高い基準となるよう要求をおこす。