2001年 パナマの労働事情

2001年9月26日 講演録

国際自由労連汎米州地域組織(ICFTU-ORIT)推薦
ブリジットロドリゲスヴァルデラマ

パナマ共和国労働組合連盟(CTRP・パナマ製缶食品関係労働組合)通信記録担当書記

 

国内の状況

 パナマの政治の情勢は、大変複雑です。労働組合は直接政治活動に参加できません。このため労働組合が政治に全面的に活動できない問題があります。
 経済のグローバル化にあわせて、関税が引き下げられ、我が国の経済状況は大変悪くなっています。
 社会状況はいろいろな面でよく機能しているとは言えますが、失業率がとても高くなっています。問題は児童労働です。我が国では、児童が労働する例が多く、それが大きな問題であります。

CTRPの活動方針

 パナマ共和国労働組合連盟(CTRP)は、特に若い労働者に労働組合運動への参加を促し、労働組合の目標を達成したいと思っています。
 具体的な活動は、先ず労働組合リーダーの育成であります「リーダーの育成」セミナーでナショナルセンターの使命やビジョンをリーダーに教育しています。幹部一人一人が労働組合の役割をきちんと果たすように、課題を与えて活動しています。国の現実に合わせた活動が全国レベルでできるように努力しています。

2001年7月12日 講演録

ビクトールマニュエルトレスデレオン
造船労働組合書記長

 

国内の状況

 1968年から89年まで軍事政権でした。その後トリホス政権に代わりましたが、この政権は私共は大変いい政権だったと思います。しかしその後ノリエガ将軍がやってきました。これは悪い政権でした。ノリエガ政権のもとでは我が国へのアメリカの介入を許すようになり、我が国の経済は地に落ちてしまったと言ってもいいほど悪化しました。その後は経済の回復の時期を迎え、民主化が進み、企業の民営化が進みました。特にバジャダレス大統領の政権のときに民営化が活発になり、電話公社、電力公社が民営化されました。しかしこのときの民営化が普通 と少し違っていたのは、50%の資本を政府が握り、48%は民営化した会社(ほとんどが外資系)が握り、残りの2%が労働者ということになりました。民営化が進むとともに市場の開放も進み、それに応じて多くの企業が閉鎖倒産しました。というのも、こういった企業はこのような大幅な変革に十分な準備ができていなかったからです。それと同時に、労働組合に参加している組合員の数も劇的に減ってしまいました。

CSの活動状況

 CSはすべてが民間部門の労働組合です。公共部門には労働組合はありません。現在の労働組合の組織率は8%ぐらいです。我が国の公共部門に労働組合がないことを、ILOに対して提訴を行っているところです。現在パナマにはナショナルセンターと呼ばれる組織が8つあります。そのうちの4つが現在統一しようということになりました。この4つの組織の中にはCSも入っています。そして、労働者統一調整という名前のもとに5年間で統一プロセスを完了しようとしています。
 CSには「労働組合のアジェンダ」という活動方針があります。これは1997年から2002年までの活動です。これには4つの大きな柱があります。それは、組織化と教育ジェンダーの問題、青年関係のテーマです。
 CSの財政は、それぞれ参加している組合や産業別組織からの加盟費を徴収しています。それ以外に教育保険と呼ばれる制度があり、これは勤労者から給料の一部を税金として納めてもらう制度ですが、これも私どもの組合の活動資金の資源となっています。
 社会面での活動ですが、雇用を維持する活動ですとか、最低賃金に関する活動、児童労働に反対する活動、女性の差別 をやめさせる活動、民営化を阻止する活動、社会保険法を改悪するのに反対する活動、また水道サービスを民営化するという話がありますので、これに反対しています。
 CSは教育を重視しています。教育というのはまるで槍の先のように人間の考えを変える重要な武器になるものだと思っているからです。教育活動としては18人のインストラクターリーダーというものを養成しました。このインストラクターたちは組合員に対して基礎的なセミナーを開きます。このセミナーは主に青年および女性の組合員を対象としています。
 また、20人の法律顧問が組織におり、労働者の保護をしています。組合員がいつも保護されている、助けてくれている、労働組合はありがたいものだと思ってもらうために、こういったサービスを行っています。