2009年 メキシコの労働事情

2009年9月4日 講演録

メキシコ全国労働組合(UNT)
カルロス・ロベルト・メンドーサ・メンドーサ(Mr. Carlos Roberto Mendoza Mendoza)

メキシコ電話関連労働組合 労使関係担当

 

 メキシコでは、労働組合の自由の尊重が迫害されつつある。法制度に関しても、労働組合を結成した後、登録する段階になってからさまざまな制限が加えられている。さまざまな組合活動についても、集団雇用契約*1、団体交渉などが尊重されていない状況にある。現在約2万件の集団雇用契約があり、その中の5%しか毎年見直しが行われていない。毎年見直しを行わないのは法律に違反しているが、その法律がまったく形骸化しており、見直しは2年に1回となっている。
 会社側に非常に都合が良いことに、この集団雇用契約は白紙契約などとも言われ、契約内容に関して当事者である労働者が関与していない契約が横行している。
 また、労働紛争を解決するための労働調停委員会が司法に属している。しかし、労働案件を取り扱う場所として司法から切り離し、より中立的な形で仲裁してもらうよう労働当局と行政をはっきり区分すべきであると考えている。
 われわれが問題解決のために努力しているのは、以下のような事柄である。

  1. より多くの組合の組織化
    労働者の意見がしっかり組み込まれた形での労働組合の組織化。
  2. 労働法制の改定
  3. 労働条件をより良いものにする労働法制
    労働者の年金をより安定化させるための法律改正。労働組合の登録方法をより透明なものにするための改正。
  4. 労働組合リーダーの育成
    スタッフに労働組合に関する知識を、より広く学んでもらうための機会を提供。
 われわれは、労働者の声を社会に反映していくため、より多くの労働関係者、つまり労働組合員を国会、議会に送り込む努力をしていきたいと考えている。

*1:【集団雇用契約】雇用契約には、契約条項が雇用者と労働組合との間で決定される集団契約と、個人が自己の雇用契約に関する交渉を行う個人契約との2種類がある。