2008年 グアテマラの労働事情

2008年11月12日 講演録

グアテマラ労働組合連盟(CUSG)
テルマ アラセリ グリハルバ デ オロスコ

 

 グアテマラでは労働状況は日ごとに悪化している。政府は労働政策がなく、国内で活動している国内外の企業が雇用創出しようとする努力を行っているからである。存在するわずかな雇用も、ILOが推進しているディーセント・ワークにはほど遠く、質の高い仕事ではなく、健康的で安全な雇用や労働環境を保証せず、労働者が最低限の食糧を手に入れることができるような公正な賃金を提供していない。
 統計上の失業率は低いが、これは実際に雇用が存在することを意味するのではなく、労働人口の60%がインフォーマルセクターで働いているからである。
 グアテマラは豊かな国ではあるが、富は少数に集中し、こうした家族はグアテマラの大多数の国民の貧困や飢餓、惨状を犠牲にして、ますます金持ちになっている。グアテマラの貧困指数は67%、極貧指数は20%であり、これでグアテマラの現状がよくわかると思う。
 必要最低限の食糧を買うためには1,941.84ケッツアル(258米ドル)必要であり、生活必需品を得るためには3,543.49ケッツアル(471米ドル)必要であるが、2008年1月に設定された最低賃金は一ヶ月1,455ケッツアル(193米ドル)にすぎず、この金額だと1ヶ月の1世帯の家計の30%にしか該当しない。
 また、貧困層は全国民の60%を占めており、この数字だけでもグアテマラがどのような状況にあるかわかるかと思う。
 また、私たちの抱えている問題は、これは日々の生き残りのための闘いと言ってもいいと思う。また権利を求めての闘いでもある。人々の人権が日々侵害されているのである。そして、私たちも懸命に努力しているが、その努力がなかなか実を結ばない。特にインフォーマルセクターの労働者に対しての保護対策は遅々として進んでいない。さまざまな類の差別があり、男女間の不均衡というものもたくさんある。あまり問題がありすぎて、本当にてんてこ舞いの状況である。それが現実である。そしてまた、こうした問題に対処するためには、労働組合運動の統一というものが何よりも重要であると考えている。労働組合の統一組織としてUGT(グアテマラ労働総同盟)ができたことである。また最近、MSICG(グアテマラ先住民農民労働組合運動)ができたこともあげられる。
 グローバル化のなかで政府や企業がおこなっている全ての措置に反対するため、グアテマラ労働組合運動の戦略や行動を策定した。特に、労使関係を悪化させている米・中米自由貿易協定(CAFTA) に反対し、その弊害にどうやって対処していくかという戦略づくりも大切なことである。
 EUとの自由貿易協定締結に反対し、地域レベルでの組合活動を促進している。
 1947年よりグアテマラに多国籍企業が進出している。
 多国籍企業に労働組合はあるが、常に労働者の権利を侵害しており、組合のリーダーは組合員を守るためにCUSGは闘争を続けている。

2008年2月6日 講演録

グアテマラ労働組合連盟(CUSG)
オズワルド レイ チトップ ピチオラ

国立オーロラ動物公園労働組合労働協約関係担当書記

 

 グアテマラの人口は1,300万人、一人当たりGDPは2,654ドル、経済成長率は5.0%、失業率は3.1%(いずれも2006年)である。
 グアテマラの経済はコーヒー、砂糖、バナナが主要な輸出品、これらは国際市場価格に依存するため不安定であり、政府は加工食品や、繊維加工品など非伝統製品を奨励しており、近年は観光産業の成長が目立っている。
 近年経済成長率は2~3%と低水準ではあるが安定的に推移し、2006年は5.0%とここ10年で最高を記録した。しかし、国民の半数以上が1日2ドル以下で生活する貧困層といわれ、その解決には高い経済成長率の達成が必要である。
 われわれが分析するところ、基本食料費は1,800ケツアル、つまり236ドルであり、基本生計費は2,700ケツアル、355ドルである。一方で、2008年1月から設定された最低賃金は1,500ケツアル、197ドルに過ぎない。
 グアテマラの労働運動は、権利が守られていないために恒常的な困難に直面している。組合活動の自由は、共和国憲法、労働法およびILO第87号条約、第98号条約に定められた権利である。にもかかわらず、新たな労働組合を作ることは、民間部門の企業、公共部門の機関のいずれでも不可能である。また、CUSGのような労働組合組織が多大な努力を払っているが、免税区域として知られるマキラ部門においても組織化が困難となっている。
 労働者は、医療、安全、住宅、教育、雇用条件の諸権利の恒常的な侵害、最低賃金を下回る賃金、高い生活費、そして、残業代の払われない長時間労働にさらされており、労働組合結成の必要性が高まっている。しかしながら、現段階では、労働者は組合結成を理由に法律を無視して解雇されたり、たとえ組合結成に成功しても、すぐに職を追われるため、組合は結成されていながら、無活動状態におちいってしまっている。さらに生き残った指導者達は、脅迫、銃撃、暗殺などの生命の危機に直面している。
 08年1月29日から31日の週に、首都において「無処罰に反対する闘いにおける組合組織の役割に関する会議」が開催される。この会議はペドロ・モサーラ同志暗殺後1年を追悼するもので、ITUCの支援の下、世界レベルのおよそ150人の労働運動指導者が参加する。その主旨は、労働関連基本法制の促進、無処罰に反対する闘いのための組合力の強化、組合活動家暗殺事件の真相究明、および責任者の処罰を目的とする政治的、労働運動戦略を立ち上げることである。
 グアテマラ労働組合連合(CUSG)は、1983年4月に結成され、同年11月8日付第832-83号閣議決定を通じ、グアテマラ政府より与えられた法人格により法的に認知された。
 CUSGはグアテマラの男女労働者に奉仕する組合組織であり、ITUC(国際労働組合総連合)とORIT(中南米地域組織)に加盟している。グアテマラ経済のさまざまな部門の労働者が日々直面しなければならない諸問題への対策を推進することを目的として設立された。加盟組織は80組合4連合会で現在加盟する組合員数は35,000名である。