2002年 エルサルバドルの労働事情

2002年7月3日 講演録

エルサルバドル民主労働者センター(CTD)
エルナン バスケス アリアス

保健医療労働組合 労働争議担当書記

 

労働組合の状況

 保健医療労働組合は1963年に法人格を取得しました。組合員数は2,000人です。そしてCTD(エルサルバドル民主労働者センター)に加盟しています。CTDはICFTU-ORIT、UNIの加盟組織です。CTDは全体総会と分野別総会、もう一つ、執行委員会と分野別執行委員会で構成されています。執行委員会は11人のメンバーで構成されていますが、これ以外に名誉委員会、司法委員会、財務委員会があります。分野別執行委員会は7人のメンバーからなり、分野別執行委員会の活動を管轄するのは本部になっています。
 エルサルバドルには3段階の労働組合があります。それは職能別組合、企業内組合、産業別組合です。それ以外に6つのセンターがあります。それらはCTDを含めてCTS、OSILS、CCTS、UPDです。それ以外に4つのコンフェデレーションと呼ばれる連合の組織があり、これにはCGS、CGT、CNTS、CTSがあります。それ以外に現在12の産別組合があります。105の単位組合がこのフェデレーションに属しています。フェデレーションは、最低5つの組合からならないといけません。それ以外に51のフェデレーションに入っていない組合があり、39の独立の組合があります。

国内の状況

 エルサルバドルは社会的に、また政治的に、民主的な解放がなされていません。これは政府と労働者の間に合意がないからです。労働組合はいろいろな制限を受けていますが、労働者のために非常に重要な役割を果たしています。特に、自由に労働組合を結成するという面では制限を受けています。この問題は保税加工区で強く、労働者が組織化を図ろうとすると解雇されてしまいます。つまり、政府は国の富を公平に分配するという観点に立った民主的な総合的国家計画を推進していません。
 この意味で政府は労働法204条に違反していると言えます。204条では、労働者は自由に組合をつくることができると規定しています。また、エルサルバドルはILOの87、98、102、115、151号条約を批准していません。また、自由な団体協約を締結できません。

CTDの活動方針

 第1に、民営化により公共部門や民間部門の失業が増えて、また、犯罪が増えているということがあり、労働者の自由と雇用の確保のために戦うことがあります。
 次に、国際的な条約、つまりILO条約の批准に向けて関係当局と交渉することです。次に、労働者の団結のために戦います。そして、CTDは年金と賃金の確保に向けて、特に保健医療分野の労働者の闘いを続けます。以前は年功序列賃金というものがありましたが、地震が発生したために、一時停止してしまっています。
 労働者の雇用の確保を尊重するよう求める文書を議会に送りました。また、ILO条約を批准するように議会と政府に文書を送っています。そして団結を図るために友好関係にある組織と定期的に会合を持っています。こうすることで、労働者の社会的問題を解決することができないエリート官僚主義の不十分な国家のモデルを提供するだけのネオリベラルな制度と対決することができます。