2008年 ドミニカ共和国の労働事情

2008年11月12日 講演録

ドミニカ共和国労働組合全国センター(CNTD
ヘルトゥールーディス サンタナ

 

 ドミニカ共和国は以前、砂糖をはじめとするさまざまな製品の輸出国であったが、現在はドミニカ共和国の国民生活は輸入で成り立っている。市場は混沌とし、インフォーマル経済が日ごとに強くなり、電力・水道・エネルギー・電話などのサービスが全て民営化され、大企業の砂糖精製工場も民営化された。砂糖産業の大規模な労働組合がなくなるとともに、多くの団体協約が消滅した。
 ドミニカ共和国の労働法制は他の中南米・カリブ諸国の法制と比べると比較的良いが、これから努力しなければならない問題が他に多く存在する。
 まずは、法的保護がないインフォーマルセクターの労働者を対象とする医療保険補助制度を実施する。次にサービス・金融・通信・エネルギー部門など、ドミニカ共和国の非伝統的産業分野の組織化をはかる。 そして、ICFTUとWCLが統合したことによって、ドミニカ共和国の労働運動の統一が可能となった。
 これらの問題を解決するために、現在政府(副大統領)と話し合い・交渉を行っている。副大統領は、元労働大臣で労働者の組織化に対して大変理解のある人である。
 自由貿易協定を結ばれたことによって、また砂糖の精製向上が閉鎖されてしまったことなどにより、インフォーマルセクターの労働者が増えて、今では64%にもなっている。そのインフォーマルセクターで働く労働者の組織化。また、医療保険補助制度実施の必要性を訴え、多くの人たちが社会保険制度に入れるように運動を進めている。特に重要なのがインフォーマルセクターの労働者を対象とする医療保険の補助制度であり、この実現をめざして、キャンペーンを行ったりしている。
メーデーの活動などで他の組合と合同行動会議を開催したりしている。というのも、労働組合の統合がない限りは、労働運動は強くならないからである。
 現在、組合事務所の中に新しく技術関係のトレーニングセンターを建設中である。現在、路上で働くインフォーマルセクターの人たちが多いので、そういう人たちが中小企業でもいいから働けるように、技術訓練を行っている。
 また、われわれは三者で構成されている社会保険庁、職業訓練庁(INFOTEP)、国家社会保健審議会や国営会社民営化基金(FOMPER)などの会合に出席し、労働者の声を伝えるべき努力している。
 多国籍企業は自由貿易協定やグローバル化によって増加している。特にファーストフードや飲食関係、自動車関係などで増えている。雇用条件や給与は他の企業より少しいいものの、搾取というものがあり、労働組合を作ることが不可能になっている。