2005年 ドミニカ共和国の労働事情

2005年7月6日 講演録

ドミニカ労働組合全国センター(CNTD)
サンチャゴ サモラ フランシスコ

観光・運輸労働組合連盟 事務局長兼CNTD国際局長兼労組組織担当

 

経済財政安定が課題

 ドミニカ共和国の政治は、2004年5月に行われた大領領選挙で、フェルナンデス候補(野党ドミニカ解放党(PLD)、元大統領)がメヒーア現大統領(ドミニカ革命党、PRD)を破って大統領に当選した。大統領は、直ちに経済財政改革、電力問題の改善、貧困対策、政治改革などに、積極的に取り組む姿勢を明らかにしている。
 経済は、2003年の成長率がマイナス0.4%となったが、2004年は輸出の伸びと観光部門の好調もあり、若干の改善がみられている。しかし、エネルギー産業、航空産業、砂糖産業などが民営化され、そこに働く約50万人の労働者が減少している。また、繊維製品の輸出割り当て制度の撤廃や市場の解放により、多くの労働者が職場を失いつつある。

児童労働排除が課題

 ドミニカ共和国には、児童労働や性的労働を規制する法律2497号がある。それにもかかわらず、経済危機の結果として多くの子供たちが学校を放棄し、観光産業や農加工産業、またインフォーマルセクターで安い賃金で働いている。現在、この状況をいかに解決していくのかが大きな課題である。

極的な各種審議会への参加

各労働組合は、ナショナルセンターを通じて13の国の審議会などに参加し、労働者の労働条件向上に向けて努力している。こういった審議会は自治権を持って分権化された組織になっている。代表的なものとしては、国家砂糖審議会CEA、国家社会保障審議会ドミニカ社会保険庁、保税加工地区全国審議会、民間企業審議会などがある。
 また、CNTDには平等を達成するためにというプログラムがあり、砂糖産業やインフォーマルセクターで働いているハイチからの移民労働者の組織と連携して運動を推進している。