2001年 ベトナムの労働事情

2001年6月13日 講演録

ベトナム労働総同盟(VGCL)
チャンヴァントゥイー

ベトナム労働総同盟社会経済政策局副部長

 

ベトナムの政治・経済・社会状況

 昨今のベトナムの政治は安定しており、経済成長率も平均5%から7%の持続的成長を続けています。また、科学技術、教育、医療、文化、社会、いずれも相応の進展を見せています。2000年においては、経済・社会の主要な目標は達成され、対外経済も拡大発展を続けています。
 労働・雇用問題についてですが、現在ベトナムの就業人口は3,864万3,000人です。そのうち労働力人口は3,700万人です。失業ないし就業機会の少ない人の全体的比率は7.5%です。労働力輸出政策については、これまで約3万2,000人を15の国と地域に派遣し、そのうち日本には約1,300人を派遣しています。
企業法施行後に、既に1万3,500の企業が設立され、30万人の雇用を確保しました。しかし、国営企業再編成の方針に沿って2000年から2002年の3年間に約7万5,000人が失業し、357社が解体・破産するとなっています。すなわち、約7万5,000人が仕事の再転換をすることができず、国営企業も株式化、吸収合併、譲渡、売却、第三者への委託経営、会社そのものの賃貸というものがなされています。
 次に、労働者に関係する法律について話したいと思います。現在、労働法などに見られるように、労働者の生活に関連するさまざまな法律の補充改正がなされ、現在開会中の国会においてもそのことが審議されています。

2001年のベトナム労働総同盟の行動プログラム

 4つありますが、その1つは公務員・労働者が経済・社会発展のためのさまざまな目標を成功裏に実行する各種競争を運動として展開していきます。そして、労働者の合法的かつ正当な権利に直接結びつく各分野における労働組合のさまざまな活動を押し進め、さらに労働組合の組織を堅固にしていこうということです。2つ目は、労働組合の基礎単位の向上のために、基礎単位の強化方針とともに宣伝教育方法を刷新して、現在ベトナム政府が展開している国の工業化・近代化の要請に公務員・労働者がこたえられるように、堅固に強化していくということです。3つ目に、労働者と労働組合の活動に直結する法律・政策がより効果的に施行され、現行の法律・政策が改正されるべく、そのための検討方法をより高め、かつそのような作業に積極的に参画していき、労働者の合法的かつ正当な権利を守ることにより強い関心を持っていくということです。4つ目は、組織化の推進と組織の実質的向上に努めるということです。VGCLとしては、企業を発展させることが、組合員の確保、労働組合の発展につながると考えています。

今年度の目的を達成するための活動

 政府とともに労働組合が積極的に各法律や各種制度の策定と実施に参画していくこと、例えば労働法や賃金、社会保険、失業保険の補充・改正などです。政府各機関と提携して、労働者が再就職できるような十分な職業訓練と再教育を行います。また、国営企業の株式化、委託経営、売却を国とともに進め、各レベルの労働組合と協力して、株式化や解体、破産した各企業が社員の職業訓練や公務員・労働者の生活安定を図れるように条件整備を支援します。そして、特に国営セクター以外の各経済セクターにおいて、労働組合の組織化を強化していきます。労働組合の監査業務の強化や各レベルの労働組合の管理業務の調整、任務の具体性を図り、地方や産別基礎単位の労働組合の要請にこたえられるように状況に見合ったシステムを構築していきます。経済的に困難な組合員や公務員、労働者を支えるための社会活動を強化して、彼らの生活向上に資するために、彼らが進んでサービス業を営めるための条件整備を進めていきます。海外労働力輸出に積極的に参加し、労働組合自身もこの分野で直接経営にかかわるようにしていきます。自営業が発展できるように、融資活動を押し進めてます。そして、労働者の経済的困難や雇用失業問題解決のための基金を設立して、余剰人員や再編成の対象となる公務員・労働者の生活安定と就業機会の確保を迅速に進める基盤を整備しています。