2006年 ラオスの労働事情

2006年5月31日 講演録

ラオス労働組合連盟(LFTU)
ソンパン シーブンファン

労働開発局長

 

 ラオス労働組合連盟LFTUは、ラオス人民民主主義共和国の大衆組織である。LFTUは、労働者の利益と福祉に関する政府の政策や法律・規則の施行を推進し、監視する責任があり、また、労働者の技能や能力を向上させるための教育や訓練を推進する責任も与えられている。LFTUは、組合員や労働者の給料、賃金、労働条件、社会保障、福祉などに関する国家社会経済開発計画の策定に積極的に関わっている。LFTUは、中央から草の根レベルに至るネットワークを持つ組織であり、全国に存在する18の州労働組合に登録されている組合員の総数は9万8千人を超えている。
 ラオスでは、投資が増加し、工業社会でより多くの労働力が必要とされるようになり、自給自足農業から新しい労働環境への転換があり、社会関係や開発状況が変化を遂げつつある。政府はこの変化を正しく認識し、投資家や労働者が国家の社会経済的発展に貢献できるよう、社会保障や公務員に関する法律を承認した。しかし、労働者と生産システムの質を向上させるためには、労働者階級の権利と利益保護にもっと注意をはらう必要がある。このため、政府は法律を制定し、LFTUに労働者のための労働行政、労使関係、労働条件、安全衛生、さらに従業員のための福利厚生、職業訓練および能力開発に関する適切で必要な労働政策、法律、規則を制定する責任を与えた。
 2005年には、全国に約2万6千の工場があり、19万2千人を越える労働者を雇用していた。新規に改正された労働法に基づき、最低賃金は29米ドル/月に設定され、最高賃金率は各工場の事業利益によって決められている。過半数の労働者は多くが農業を基礎に、追加的収入を得るための季節労働に従事している。これらの人たちは、ルールを理解していないため、勝手に工場をやめたりするため、工場ではしばしば労働危機が発生する。
 いくつかの州では、多くの労働者が国境を越え不法労働で賃金の高い隣国のタイにいってしまうという問題もある。
 LFTUは、このような問題や労使間の紛争を解決するため、10人以上を雇用しているすべての工場に対して、労働組合を作り、労働者全体の代表を1人任命することの必要性について提案した。現在、LFTUは労働者の権利と、権利に関するラオスの労働法を、経営者と従業員が理解できるようにするため、彼らの意識向上活動を積極的に行っている。