2009年 インドネシアの労働事情

2009年6月16日 講演録

インドネシア労働組合総連合(CITU)
エルドニス・エルドワン (Mr. Erdonis Erdwan)

エルドニス・エルドワン (Mr. Erdonis Erdwan)

 

一般的な事情

  • インドネシアは国際金融機関からの負債をほとんど返済し終わった。
  • 今回のグローバルな経済危機がインドネシアに与えた衝撃は、シンガポールなどの国々に与えた衝撃よりも小さい。
  • 衝撃は対欧米諸国向けの輸出企業に見られるが、雇用面などでの衝撃の規模は大きくない。
  • インドネシアは外資勧誘を行っている。テロ対策も進んでいる。
  • 中学・高校の教育費無料化を現政権は導入しようとしている。

一般的な労働事情

外的な要因

  • インドネシアは2億3,000万人の人口を持った大きな国であり、またの多くの島から形成され、そのため島と島との組合員間のコミューニケーションが困難である。
  • 多くの人口は農村に住む。
  • 経営側の無理解で労働組合が問題の中心になることが少ない。
  • 多くのナショナルセンターが競合し、共闘関係を築くのが困難である。
  • 世界同時に起こった経済危機により多くの労働者が職を失った。

内的な要因

  • 島嶼間の効率的なコミューニケーションを図るための戦略とツールの開発。
  • 労働組合組織率(現在約8%)の低さ。
  • 信頼に足る様々な正確な統計数字の欠如。男女の比率、就業者・失業者の数字などのデータベースが欠如している。
  • 教育の問題。若い世代のリーダーシップの教育。
  • 労働組合指導者の老齢化。世代交代の欠如。
  • 企業側の労働組合に対する悪いイメージ。

労働組合の課題

  • 組織化が成功していない原因は、労働組合側のパフォーマンスの問題、労働組合に対する悪いイメージを与えていることにある。労働組合は指標ないしロードマップなるものを持っていない。それらが労働組合に対する認識度の低さに繋がっている。
  • また低組織率の原因として、労働組合は人材育成に欠けており、そのため労働組合に能力と技能が不足していることにもある。

労働組合の対応

  • 従って一番必要なのは労働組合の人材の育成である。人材を育成して様々なサービス・奉仕的なサービスが提供され、その質が向上していけば、組合員の労働組合に対する満足度が高まり、一般の認識も変わってくる。
  • 労働組合の人材の育成のためには国際的なネットワーキングが必要である。
  • 組織化を成功させるためには、労働組合加入によってどのような恩恵が享受できるかを一般労働者に教育していくことである。新しい労働組合員に対してはソフト関係の技術、能力向上の訓練を提供する。また時間管理、リーダーシップの訓練を提供する。
  • 経験のある労働組合員に対しては交渉などに関する訓練を施していく。

ターゲット

  • 組織率を現在の8%から2009年度中に15%、2010年度に25%まで高めていく。