2006年 インドネシアの労働事情

2006年5月31日 講演録

インドネシア労働組合会議(ITUC)
ウィジ レスタリ

医薬品・保健労働者組合連盟書記

 

 私は医薬品の会社に勤務しており、ボランティアで組合の書記をやっている。
 インドネシアの組合にとって最大の課題は、現在インドネシア政府が実施しようとしている労働法(2003年13号)の改正に対して反対し、阻止することである。改定内容で意図しているのは次の5つである。まず第1に、現在定年55歳まで勤めた人が貰える退職金(7カ月分の給料と10カ月分の功労金)を廃止しようとしていること。第2に、この法律改定により、派遣労働者の形態が現代の奴隷制度のようになってしまうこと。第3に、契約労働者の契約期間上限は現在2年であるが、これを5年とすることになっており、契約労働者の運命が極めて不安定になること。第4は、最低賃金は現行では1年に1回見直し改定が行われているが、これを2年に1回にしようとしていることで、これは現在のインドネシアの経済状態にまったく合っていないこと。第5にこの法律が改定されると、ストを行った労働者には解雇という制裁が加えられること。など大きな問題を持っているからである。
 われわれ労働組合は、これらの法律改定に強く反対し、労働者に有益な改正を実現するように戦っている。国際的な連帯による支援をお願いする。

全インドネシア労働組合総連合(KSPSI)
シティ・ヌロクマー

繊維・衣料・皮革労働組合連盟財務担当兼KSPSI女性問題担当

 

 私の所属するナショナルセンターKSPSIは、18の産業別組織で構成し32の州レベル、376の県・市レベルの組織を持ち、その下に1万2千の企業別組合があり、全体の加盟労働者の数は480万人である。
 われわれが取り組むプログラムは、各種レベルでの教育、組織の発展を目指す活動、生産性の向上、あるいは賃上げ、福祉・社会保障の改善、さらに労働者の保護と支援活動、職場での安全衛生などである。
 現在のインドネシアの労働者が置かれた状況は非常に厳しく、最低賃金の引き上げも、十分生活できる金額にはなっていない。石油・電気料金の値上げも生活に重くのしかかっており、ジャカルタ特別地区においては、最低生活に必要な額の95%の賃金しか受け取っていないというのが、統計データで示されている。
 インドネシアの労働力人口は1億580万人で、失業者が1,080万人、貧困率は15.7%で、2006年の失業率は前年に比べ1~2%悪化している状態にある。
 KSPSIを含む3つのナショナルセンターの全てが、今回の労働法の改訂に反対しており、インドネシアの労働者にこれ以上悪い結果をもたらさないよう戦っていきたいと思っている。広範なご支援を頂きたい。