2008年 東ティモールの労働事情

2008年10月30日 講演録

東ティモール労働組合連合(TLTUC)

 

1.国の労働情勢

 人口は約102万人(2004年)
 1999年8月30日国連主導の住民投票によりインドネシアの占領から解放され、2002年5月20日独立した。国際法上はポルトガルからの独立となる。
 東ティモールの労働情勢は、政府による調整がまだ機能していないし、注目もされていない。
 労働者自身が、労働組合とは何か、労働者の権利と義務とは何かについて理解していない。
 労働法もうまく機能していない。現在施行されているのは暫定で、独立への移行期の労働法がまだ施行されている部分もある。

労働組合

TLTUC(東ティモール労働組合連合):5,025人
 構成組織は、教員組合、看護師組合、一般労働者、建設、船員、運輸、公務員の7つ。労働法には労働組合の結成を認め、労働組合員法には団結権、ストライキ権、最低賃金が規定され、公務員法では公務員も労働組合を設立することができることを規定されている。

2.直面している課題

  1. 賃金
  2. 労働者の健康と福祉
  3. 労働契約
  4. 雇用機会
  5. 政府が企業側に労働法を周知させていない

3.その解決に向けどのように取り組もうとしているか

 すでに取っている、あるいはこれから取ろうとしている手段は以下の通り。

  1. 企業と交渉し、労働者と企業との間で労働契約を結ぶ
  2. 解雇などの問題が起きた場合、労働者と使用者との交渉、調停を行う。
  3. 調停で解決しない場合、労働者側は労働省に問題を持ち込み、三者協議で解決をはかる(労働委員会のような機関が設立されている)

4.ナショナルセンターと政府との関係について

 労働組合と政府の関係は、単に仕事のパートナーである。東ティモールの労働組合は独立している。労働組合の役割は、労働者の権利を守り、労働者の義務を果たさせることである。

5.多国籍企業の進出状況について

 多国籍企業の進出には、[1]政府―首相、[2]労働省、を通さなければならない。

労働者の権利を守るための法整備

東ティモールでは法律が国会で承認され、大統領が了承すれば施行されるが、国会の承認を得る前に使用者側、労働者側、政府の三者によって基本が作られる。