2003年 スリランカの労働事情

2003年6月4日 講演録

セイロン労働者会議(CWC)
ダヤラン ヴァイチリンガム ヴェラサミー

セイロン労働者会議 コトマル地域支部組織担当 副事務局長

 

 セイロン労働者会議(CWC)は、労働組合であると同時に政党ですので、議会に代表を送っています。それは、CWCの委員長兼書記長のアルムガ・トンダマン氏で、スリランカ政権の住宅・農園・社会基盤省の大臣を務めています。さらに、CWCの財政担当役員のムトゥ・シヴァリンガム氏は、農業・畜産開発省の副大臣を務めています。さらに、アードゥ・ヨガラジャン氏を国会議員として議会に送っています。このようにCWCの委員長その他の指導者が閣僚を務めているので、CWCは政府のあらゆる意思決定に関与することができます。
  最近のもっとも重要な進展は、2002年3月にLTTE(タミール・イーラム解放のトラ)との停戦合意がなされ、その停戦の合意が現在まで保たれているということです。ここで注目すべきことは、この和平合意にノルウェー政府が仲介役を務めたわけですが、今後の復興の過程において、日本政府が非常に有意義な役割を果たす取り組みを始めたということです。

CWCの活動方針

 まず1つは和平プロセスへの支援です。
 2番目は北部並びに東部州、特に荒廃した地域の復興、そして再建を住宅開発によって行っているということです。
 3番目に全国的な三者フォーラム、さらに児童労働の根絶を目的とする国際プロジェクトに積極的に参加をしていくということ。さらに労働法改正の協議に参加をするということです。
 4番目に、農園および商業に従事している労働者に関しての、労働協約の締結です。5番目に、ICFTU並びにAPROに積極的に参加すること、そしてILOに定期的に代表団を送ることも、非常に前向きな要素であると考えます。現在、政府とCWCの間、並びに経営者との間に、かなりの協調関係が存在しています。非常に熟練した交渉力、それから決断力を伴う指導力により、組合はさまざまな新しい争議方法を考え出して、これによりサチャヤグラハと言われる、非暴力による抵抗、ハンガーストライキのような方法で圧力を加えるという戦略を生み出し、賃金の譲歩を引き出すという結果をもたらしています。
 また、CWCは会社設立に関しての労働協約に加えて、紅茶の栽培農家及び製造や販売業者、さらにゴムの栽培、製造、販売業者を全体としてまとめるという主要な労働協約を締結しています。会社の設立に関する労働協約という話をしましたが、その一つの例は、1,600人の組合員を擁しますセイロン・ゴールド・ストアー社がその例です。
 CWCは、現在、自由貿易地帯で就労する労働者を対象として、組織拡大の取り組みをしています。一方で、バランゴダ地域にランカ・ウォールタイル社の支社を、CWCが設立しています。