2000年 韓国の労働事情

2000年2月30日 講演録

パク・ジュングヒョン
韓国労働組合総連盟情宣部副部長

 

韓国の経済状況

 IMF経済構造改革は、韓国の経済にとって非常に深刻な問題でした。しかし、当初考えていたよりも早いテンポで、この状況を脱却しているのではないかと思います。昨年のGDPの成長率が10.2%を記録しました。今年においても国内需要が高まっています。輸出においても、日本の円高の影響もあって、7%台ぐらいのGDPの成長を期待しています。国内における消費については、昨年は6%、今年は約7%の伸びを見込んでいます。投資においても、昨年は設備投資が順調に伸びました。今年は、建設関係の投資が伸びるだろうという期待感を持っています。こうした状況がこれからも続くと仮定すれば、2001年においても、やはり順調な成長が期待できるのではないかと思っています。

韓国の労働状況

 その反面、労働分野においての展望は必ずしも明るいとは言えません。IMF経済構造改革のせいで非常に苦痛を強いられた労働階層が、景気の回復と言いながらも、取り残されているような感じがします。ここで労働動向を申し上げます。昨年、第3・四半期の失業率が5.6%、これは外貨危機直後の1998年の第1・四半期の水準まで戻った状況です。しかし、12カ月以上の長期失業者の比重が引き続き高い水準にあります。実質賃金は名目賃金が15.6%、実質賃金が14.8%という成長を記録しました。こうした賃金の上昇は、昨年度超過労働時間が23.3%の増加でしたので、これによってできた数字であると考えています。21日付の東亜日報によりますと、韓国の労働者の賃金がIMF経済構造改革の前に戻ったという報道でありましたが、やはりそのことも、超過労働によるところの賃金水準の回復であると見られます。昨年度においても、一方的な構造調整、あるいはそうした関連の争議等による解雇者、その解雇の反対、このような動きの中での労働争議、そして解雇者が増えたと言われています。

韓国労働組合総連盟の要求事項

 私どもの要求事項を韓国労組の五大要求事項と呼んでいます。これは昨年と今年では、内容においてそう大きく変わったところはありません。まず、第1に、週5日間の就業日数、そして週40時間労働の実現です。2番目が労働協約の履行ですが、これは締結した労働協約がきちんと守られていないことを、裁判所に訴えたのですが、憲法違反ではないという判決が出たために、なおさら履行の確保を私どもは強調しているわけです。その裁判所の判決が労働界にとって著しい不利を与えているわけではありませんが、経営者がこれを悪用するということも考えられるので、特にこの点を強調しているわけです。3番目は、専従者に対する賃金支給を禁止するという条項が労働法にありますが、この規定の廃止・撤廃を要求しています。これは96年、97年の労働法抜き打ち可決の中で、専従者に対する賃金支給は違法であるという条項が盛り込まれたものです。禁止条項をなくし、この問題を各労使に任せてほしいと要求しています。これは日本と非常に事情が異なるので、日本の皆さんのご理解をなかなか得られない問題ではないかと思っています。4番目が、公共部門、あるいは金融、運輸、製造業の一方的構造調整の阻止であります。構造調整は、人員削減を前提にして取り組まれています。これは十分な事前の労使協議を経ないままに、一方的に進められているということに対する労働界の立場です。5番目に、電力産業の分割、売却の阻止です。そこで、1999年の闘争経過についてお話しします。昨年を一言で言うとまさに闘争に明け暮れた一年でした。先ほどの五大要求の貫徹のために、警告としての全国ストライキを3回行い、全国的な規模の大会を4回開き、各種の集会を90回開きました。また、6月16日には、五大要求を貫徹するため、4時間の時限全国ストライキを行いました。これら以外にも全国的なストライキを計画していましたが、その直前の6月25日に、パク・インサン労組委員長、そしてリ労働長官の署名によって、労政合意が締結され、ストライキを回避しました。労働組合のような民間の団体の長と政府の長官の署名によって、このような合意をするのは珍しいことでした。これは35項目にわたる抗議事項で、労働時間の短縮、専従者賃金支給の規定の撤廃をはじめ、国の政策全般、社会保障の問題等々、非常に広範囲にわたる内容を含んだ協定でした。この合意事項の中には、労使政委員会の中で解決すべき問題を多く含んでいます。例えば、労働時間短縮を、労使政委員会で審議を進め、年末までに必ず実現するというものや、専従者賃金の問題についても、年末までには必ず合意をするということなどが含まれています。この労使政委員会の中で扱うべき問題は、このように非常に多岐にわたっているので、私ども韓国労組は、その間、ボイコットをしていた労使政委員会に復帰をすることになりました。しかし、労使政委員会の討議の成果が得られないので、11月16日に、また労使政委員会の活動が中断になり、11月21日に、全国の労働者大会を開き広範で本格的な闘争に入りました。
 昨年度、このように非常に闘争の多い1年であったということは、ある意味で今年の総選挙が視野の中にあったということになります。韓国労組は97年の大統領選挙の際に当時の与党との間に政策協定を結んで、50年ぶりの平和的な政権交代の実現に大きく寄与しました。専従者賃金の問題等々については、そのときの政策協定に従い、必ず今回の総選挙前の解決が必要であると私どもは認識をしています。そこで、12月の国会開会を機に、パク・インサン委員長をはじめ、幹部たちが、与党国民会議の中央党舎を占拠し、座り込みをしました。また、財界が政治活動を始めるという動きに対して、抗議の意味で全経連会長室を占拠し、やはり座り込みをしました。こうした活動をしたにもかかわらず、与党が私どもとの政策連合の約束を履行しないどころか、誠意も見られないので、私どもは12月13日に与党との政策連合の破棄を宣言しました。
 そこで国会の開会直前の12月17日に、全国的な4時間の時限ストを強行いたしました。そして、国会が延長された12月23日、この日には丸24時間の全国的な全員ストライキを敢行しました。こうした私どもの一連の要求闘争にもかかわらず、この五大要求は必ずしも実現ができたとは言えません。例えば、40時間労働制の実現という問題も、なかなか軌道に乗せられない問題です。ただ、団体協約の履行の確保ということは、ある程度進歩しました。専従者賃金支給の問題も、一応は国会の上程までこぎ着けましたが、成立ということにはなりませんでした。一方的な構造調整の阻止についても、ある程度の成果は得ましたが、政府のこれを強行するという政策そのものは変わっていません。電力産業の分割、海外売却の阻止については、昨秋国会において、一連の法律を棚上げさせたという意味合いでは、一応ある程度の成果を上げたということができるでしょう。
 韓国労組は、やはり昨年の闘争を今年も引き続き闘うということで、五大要求の貫徹を目指して、3段階闘争を目標に設定しています。また社会保険制度の改革においては、昨年、それなりの成果を上げたと思っています。これは政府が医療保険と国民年金を統合するという医療統合の動きを示してきました。国民年金は少し日本とは異なって、所得比例制というシステムです。従来は雇用生活者だけにこの比例制が適用されていたのでありますが、昨年度の4月に、自営業者のほうにもこれが適用されるということになりました。自営業者の場合は、所得の透明性が20%しかないという状況であるので、まずは透明性を高めなければ、雇用生活者との違いがありすぎるので、労組としては反対の立場を明確にしています。また、韓国労組は基礎年金、医療保険、それから国民年金の統合の問題についてもやはり雇用生活者と一般自営業者を分離して取り扱うべきだと、主張をしています。私どもの場合、今の医療保険や年金の問題は、連合のような立場を、基本的にはとるべきだと思いますが、現状においては、これを急ぐべきではないというのが私どもの立場です。具体的には医療保険の統合は、少なくとも2年間の有余期間を持つべきであり、その間に自営労働者所得の透明性を高める等々の問題について、十分に確認をする作業が必要であるというのが私どもの立場です。これは非常に一般的に理解を得にくい問題であり、大変に困難な闘いでした。実際に民主労組や市民団体はこの統合を要求しています。しかし、この財政統合の6カ月延期、そしてまた年金制令の有余期間を設定するということでは一定の成果を上げました。ただ、ここで成果ということを言う前に、韓国の労働運動においても、社会保障が非常に大きな問題として取り上げられるようになったことは、やはり大きな進歩であろうと思います。
 政府は今、電力会社を6つぐらいの部門に分けて、海外に売却するという計画を進めております。しかし、これをもし分割して売却するとなると、電力の料金が約40%ぐらい上がると推定をしています。電力料金がそのように上がっていきますと、庶民の生活や中小企業の負担が非常に高まるので、私どもは売却を阻止するという立場に立っています。また電力が国民にとって非常に重要な産業だという側面もあります。電力労組は韓国労組の有力な傘下団体であり、韓国電力従業員の雇用確保という問題も当然に考えなければなりません。国民全体も重要な産業である韓国電力を売却することについて、非常に違和感を持っています。こうした国民の世論、市民の考え方、市民団体の考え方、また民主労組、このような皆さんと協力をして、この問題については急いで結論を出すべきではないという私どもの主張がある程度、結果的には受け入れられました。

今年の闘争活動計画について

 基本的には先ほどの五大要求闘争を今年の総選挙闘争と絡めて推進をするということに尽きます。この中で重要なことは、賃金の団体協約闘争であります。この闘争の時期を統一して、先ほどの闘争と絡めて推進するということに重きを置いております。また同時に、今年の総選挙、賃金制度を向上させるということも絡めています。
 五大要求の貫徹においては、少なくとも上半期中に、ゼネストを含む闘争をしようということを考えています。賃上げ要求については、IMFによって賃金の譲歩を大幅に強いられたので、譲歩分の回復ということと、家計費を勘案して、13.2%の要求をしました。そして、最低賃金の問題に非常に大きな比重をかけており、22%の引き上げを要求しています。最低賃金は、金額にしますと、36万を若干上回るような金額で、普通のサラリーマンの給与に比べると、32%程度という状況です。この最低賃金の適用においても、国民の消費生活の向上においても、大きな問題があるわけです。IMF事態によって多くの失業者が生じました。そして政府は、いわゆる公共労働という失業対策事業に大きな資金を投入していますが、私達は最低賃金を高めるということにもっと比重を置くべきだと主張をしています。

総選挙について

 4月13日に、韓国では総選挙が行われます。今回の総選挙は労働組合に政治活動が容認されて初めての総選挙です。従来ないような強力な闘争を展開しなければならないと思っています。総選挙関連で、私どもが予定している活動ですが、まず、組合員の選挙人名簿の収集です。この作業を進めて、様々な方法で投票活動を促進していきたいと思っています。私どもの傘下組織、27産別、16地域本部、そして84地域協議会を通して、総選挙体制を構築していく方針です。私達は今、韓国で非常に盛んな、公認から落とさせる、落選運動と、その逆にこの人こそはどうしても労働界のために当選してもらいたいという人を選んでの当選運動との両面の運動を展開します。韓国労組は選挙公約を提示して、私ども自身の候補者を選出することになっています。現在、韓国労組出身の国会議員は5人います。この5人については、もちろん本人の意欲があれば、韓国労組の候補として推薦したいという方針です。私どもは落選運動、あるいは当選運動をする場合に、かつて不正腐敗、不正財産の蓄積、あるいはいろいろな地域感情を誘発する問題等々、政治的な信条や政策活動について評価をして、その上で推薦をすべき人の選定をします。そしてその場合は、きちんとした相互間の協定を締結する方針をとっています。2月15日に韓国労組政治委員会が開かれました。私どもは従来、韓国労組はしかるべき政党と提携をするという方針を唱えてきましたが、現在提携すべき政党はないという考え方に立ち、提携を取りやめを、政治委員会で決めました。昨年来、支持する政党との提携を通して、労働組合としての政治活動をするという考え方でしたが、最近の私どもが行った世論調査によると、韓国労組組合員の50%以上が支持する政党が存在しないで、せいぜい約16%の支持しかないので、韓国労組が政党と提携する意味がないという判断から、この提携を取りやめました。この日の会議において、私どもの委員長であるパク・インサン氏を韓国の国会に進出させるという決議をしました。この次に皆さんがパク・インサン氏とお会いになる機会がありましたら、そのときは韓国労組の委員長ではなくて、政党の副総裁ぐらいの地位でのパク・インサン氏と会うようになるかもしれません。

組織の構成について

 昨年、医療産業の産別、そして従来の全教組とは別の韓国教員労組が新たに韓国労組の傘下に加わりました。私どもは以前から、産別組織化を大きな目標に掲げてきましたが、、韓国の金融労連と韓国タクシー労連が今、産別化を具体的に進めています。金融労連の場合は、もう既にその傘下の10程度の企業内組合が産別への転換を支持して、産別体制の発足が近づいています。タクシー労連の場合も、今年の上半期中には産別体制を確立するという方向にあります。タクシー労連の傘下の単組は、産別化について積極的な取り組みをやっていますので、これも近いうちに実現がされると思っています。労働運動が産別化を実現すると、韓国の労働運動は多分、非常に画期的な時代を迎えると思っています。このほかに、公務員の組織化、また非正規職の組織化の取り組みにも熱心に当たっているところです。

2000年2月30日 講演録

ファン・ミョンジン
韓国民主労働総連盟組織部長

 

韓国民主労働総連盟について

 民主労組は87年6月の民主改革闘争の際に、労働大闘争というのが全国的に広がったのですが、まずは労働組合、現場における民主化という考え方で、韓国民主労働総連盟という名前でスタートをしたというのが始まりでした。87年から95年の間に、10余りの産別、10余りの地域協議会が一緒になって民主労組が成立をしました。具体的には、95年の11月11日、地域協議会、業種、あるいはグループが1つになって、結成大会において、862単組、41万8,154組合員で正式に発足をしました。97年、98年と単組は引き続き増加傾向にあります。99年11月30日現在、1,436単組、58万2,067組合員を擁しています。民主労組傘下には17の産別労組、14の地域本部、それから25の地域支部があります。また、私ども民主労組の中には9つの特別委員会があります。民主労組は1署4室、企画室等々、4室、そして1センターで構成されています。これが組織の根幹をなしています。

2000年の事業計画

 2000年の事業計画策定の根本は私どもの情勢判断に立脚しています。2000年においては、金大中政権が続き新自由主義の立場に立っての攻勢を続けると読んでいます。98年のIMFの外貨危機の結果としての、新自由主義攻勢を政権と資本が引き続き我々に迫っているという今の政府の政策は、棄民政策であると我々は思っています。このような状況はこれからも当分の間、続くであろうと思われます。こうした状況の中で、私どもは4大事業に取り組んでおります。
 1番目に、生存権の闘い取り、また新自由主義の阻止並びに総力闘争の展開です。2番目が産別労組の建設と未組織労働者の組織化です。3番目が労働者の政治勢力化と民衆連帯戦線の強化です。4番目が組織整備の強化と労働運動発展の戦略を樹立するということです。
 こうした事態を背景にして、3つの闘争要求を持っています。その1番目が、週5日勤務(40時間)労働制の闘い取り。2番目が、構造調整の中断と団体協約、賃金の現状回復、これはIMFの事態によって、賃金が減らされたことを回復せよということであります。そして、3番目が租税制度の改革と社会保障予算のGDP10%の確保ということです。
 こうした状況の中で、私どもはこの5月の末にゼネストを行う予定です。今、これらを推進するために、民主労組内部に賃闘状況室を設け、ここでこれらの問題を具体的に取り組んでいくことにしています。まず、内部闘争の組織化に取り組むということです。それは臨時代議員大会を開くということですが、その第2段階として、この連名、地域本部、あるいは単組に対する委員長の巡回など、その総力集中を推進するための期間を設定するということです。この3段階が5月のメーデー闘争、またゼネスト闘争です。私ども民主労組としては、4月の総選挙、5月のメーデー、そして最終的には最大要求を勝ち取るために、制度改善闘争を下半期に行います。

2000年度の組織方針

 1番目に私どもは民主労組の統一性、そして実効性を高めるために、効率的な闘争を取り組もうとしています。2番目として、組織率の引き上げ、そして現場組織の強化です。3番目としては、2000年から複数労組が許容されるのですが、これに見合う産別労組の建設、また未組織労働者の組織化に取り組む所存です。民主労組としては、産別労組体制の確立を、5年間かけて行うという目標を掲げています。民主労組に、現在17の産別があるのですが、2000年度中にこれを10ないし12に集約統合する方針です。できるだけ大きな組織に統合することにより、闘争また実力の内実を高めようとしています。産別労組の内部的な充実を図るために、従来にもまして、この産別内部の諸活動、例えば教育的な取り組み等々に力を入れたいという方針です。特に2000年度のこの活動方針の中で、未組織労働者の組織化ということに非常に重点を置いております。2000年度中の闘争方針は、まず対政府要求活動の強化、未組織労働者の組織化、公務員の組織化、そして、これらを裏づけるために、人的な、あるいは財政的な裏づけを確立していくということに最重点をおいています。そのために2000年度中に5万人が1人1万円ずつのカンパを集める、あるいは5万人の署名活動をする等の活動を、既にスタートをしています。2番目に、公務員の組織化ですが、韓国公務員は98年の93万人から、このIMF下の構造調整によって、88万4,000人に減少を示しています。司法省、行政省、憲法裁判所、選挙管理委員会などの国家公務員が55万人、地方公務員が31万人という内訳になっています。ILO87号にまだ、韓国は批准していません。現在、全国の公務員職場協議会を作り、99年から公務員労組の結成に向けて活動しています。公務員労組結成の準備委員会が活動していますが、この共同代表2人が政府によって解任される事態がありました。99年の11月にPSIと韓国民主労組主催の公務員の自主権を闘い取る国際シンポジウムを開催し、大きな成果を上げました。そして、2000年に入って、公務員労組合法化の対策委員会を、民主労組の内部に結成して、力強い活動を展開しています。

政治活動について

 民主労組は97年の大統領選挙、その後の地方自治選挙等において活動を展開してきました。97年の大統領選挙におきましては、民主労組の委員長であったトン・ヨンギルを大統領候補として推薦しました。この第16代選挙において民主労組は、民主労組を母体とする民主労働党と協働し、労働者の政治勢力化のためのモデルを確立する目的を掲げました。今、一生懸命それに取り組んでいます。
 総選挙における民主労組の方針は、民主労組の主張を、国民の意見に仕立て上げていくということです。この総選挙で目標を達成するためには、組合員の意識を高揚させ、教育を充実化させていくことが大事だと思います。そして、この選挙を通して、労働組合の政界への強力な進出を目指しています。そのために、組織の人的な、あるいは財政的な総力を結集して活動していくつもりです。

民主労組の連帯事業

 まず、内部的な連帯事業ですが、国内における進歩勢力、または労働勢力等、内部的な連帯を強化し、強力にお互いの協力関係を強めていくことに努力する考えです。また、基礎的な民主勢力、連帯強化によって、市民社会の勢力化を高める努力をしたいと思います。

国際連帯について

 民主労組は新自由主義に反対する立場から、反IMF、反WTOというような運動を続ける方針です。国際連帯事業については、新自由主義に反対する立場で、新自由主義の攻勢に対する世界の進歩陣営、労働諸団体との交流拡大、そして連帯活動の強化を図る方針です。2番目に、アジア地域の労働組合同士の連帯強化を図るということです。それから、3番目に、国際自由労連との連帯活動を強化するということです。4番目に、南北統一についてですが、私ども民主労働組合は自主・平和統一・民族大同団結、この3大原則のもとに、祖国の自主統一に取り組んでいます。その一環として99年、労働者の北南サッカー大会を平壌で開催しました。今年、2000年には、ソウルで北南サッカー大会を開催する予定であると聞いています。それとは別に、南北労働者の協力関係を強化するために、例えばシンポジウム、会議、あるいは国際的な舞台での協力関係の強化等にこれから精力的に取り組むという考え方に立っています。5番目には、組織発展戦力の樹立についてですが、労働運動のこれからの発展に向けて、立場をもう一度見直して、展望を持つべく、いろいろの検討を加えているところです。例えば南アフリカ共和国のCOSATUとの交流。そして労働運動の組織化のあり方等についても、そうした組織を参考にし見直して行きたいと思っています。2000年末までには、韓国においての、新しい労働運動の視点を確立し、具体化することになろうかと思います。

賃上げ要求について

 私どもは、韓国労組と要求額において、そう差はありませんが、家計費の問題、今年の経済成長率の問題、また物価上昇等々を勘案しまして、15.2%プラス・マイナス2%という立場での賃上げを要求しています。この要求は、標準家計費の80%、そして3.6人の家族構成を基準としています。

 韓国民主労組は自主性、民主性、闘争性等を現場基調で考えることを通して、量的・質的な成長を遂げてきました。ようやく1999年の12月に組織として合法化され、このことは私どもの12年間にわたる民主的な闘争を通して得た勝利でした。このことは、言うまでもなく、国際労働諸団体、ILO、そしてICFTU等の皆様方の絶大なるご支援の賜物であるということを痛感をしています。この場をおかりして、心からお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。